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2010年2月21日(日曜日)

バッテリードライブプリメインアンプ“MASTERS BA-225FB/MOS/I”を聴く

もうすぐ、春です。
今回は特別提供品として1台限りで販売中のバッテリードライブプリメインアンプ“MASTERS BA-225FB/MOS/I”に関する話題です。

中国を除いて、世界各国の景気は元気がありません。そのような経済環境ですので、我々は地道に人生を過ごすのが賢明と思います。

さて、このたび、特別提供品として、バッテリードライブアンプを掲載致しました。
それに伴って、ここ1週間、このアンプにはまっております。
わたしのポリシーは、いろいろな良さを持ったオーディオ機器を、長所を生かして、また、ご自分の嗜好に合ったものを選んで、お使いになるのが一番と思っております。

このバッテリードライブアンプの良さは何といっても、そのサウンドがフレッシュで、生々しいことだと思います。一切、デフォルメすることなく、ストレートにサウンドを奏でます。
従って、普通のCDを聴いてみると、マスタリングの際の加工とか修正とかのわずかなサウンド上の演出が聴き取れるような気がします。
音楽は、情緒的な感動ですから、人それぞれに受け取り方があると思いますが、このアンプはいわゆる原音再生を求める方には向いていると思います。
それは、加工の少ないフレッシュな音源、例えば、WRアンプを主宰している川西氏グループ(息子さん共々)が録音された音源を再生してみるとよく理解出来ます。これぞ、生音の雰囲気が感じ取れます。

反対側の立場に立つと思える真空管アンプですと、真空管アンプの持つ内部抵抗の大きいこと、さらに電源内部抵抗の大きいことが、スピーカのふるまいをある程度許すことになり、そのサウンドはおのずとバッテリーアンプサウンドと異なってきます。ある意味、ゆったりとした雰囲気が生まれます。

また、100V電源を使ったトランス電源にしても、大型トランスを採用しても、そのDC抵抗は1Ωを下ることは至難です。バッテリーでは、数ミリΩ程度で、物凄い瞬間電流能力があります。車のエンジンを起動するときは100Aくらいの電流を供給できるのですから。
このバッテリードライブアンプはそのような意味からも、周波数によってインピーダンス変動の大きいスピーカシステムでも、変動に影響されることなく、パワフルにドライブするので、マッチングも取れると思います。そのポイントはバッテリードライブ,ブリッジバランス増幅といえましょう。

ところで、バッテリーの選定はスペースが許すなら、車用バッテリーが割安で、電流容量も充分でしょう。価格は@¥4,000程度からあります。
充電器もある程度の電気的知識があれば、¥4,000くらいからお求めになれますが、安全装置が厳重な(+/-を間違えても安全な)¥8,000くらいの車用充電器が良いでしょう。(アドバイスは出来る限り致しますので、ご相談下さい。)
なお、もう少し小型のバッテリードライブアンプも近々発表したいと思っています。
これには、ヘッドフォンも高音質で聴けるようにしたいと考えています。



2010年1月3日(日曜日)

2010年 新年のご挨拶

新年、明けましておめでとうございます。

今年も、いろいろ頑張りますので、注目(本音は“注文” ;-))して下さい。

さて、2009年があっという間に過ぎて、2010年が明けてしまいました。TVを見ても、新聞を読んでも、ラジオを聴いても、外に出て街で歩いている方々に目をやっても、イマイチ元気がなく、何か雰囲気が沈んでいるように感じてなりません。

このお正月、ユニクロに出かけてジーンズを買って来ました。売り場は盛況、レジは10人待ちでした。皆さん、買える金額のものは買うんだ!と、改めて思いました。

もう、ひとつ、“ステレオ・サウンド”誌の最新号を買って読みました。ステレオ・サウンド誌は輸入高額品が中心で、とても庶民が手をだせるものでなく、夢を買うものと思っている方も多いと考えます。
このオーディオ誌に紹介されている輸入スピーカシステムの価格は、車が2台買えるような数字でした。円高ですからもう少し安くなっても良いのでしょうが、そうそう売れるわけでもないから高めに価格設定するのも仕方ないのかも知れません。

海外では、ハイエンド・オーディオ機器は、一握りの金持ちが買う対象になってしまった感があります。ラスベガスのCESはその展示会のようなものという関係者もいます。

世の中が暗くなったときこそ、精神、情緒面で明るくなりたいものです。“団塊世代”と言う言葉を作った作家、堺屋太一さんが元旦にNHKラジオで興味あることを述べていました。
これからのコミュニケーション社会は、家族でもなく、地縁でもなく、親戚でもなく、地域でもなく、まして、会社でもなく、好きなことに集まる“好縁”がキーワードであると言いました。
すなわち、好きなこと、興味が湧くことに集まって、そこに、コミュニケーションが生まれる。それが、人生の大切な糧となる、というような意味でした。
それでは、好きなことの定義は何でしょう。オーディオで言えば、具体的に、5時間以上、オーディオサウンドを聴いても疲れない。オーディオの話だったら、知らない方同士でも、話がはずむ。というようなことを言われているようでした。

イシノラボのHPにアクセスしたのも、何かの“好縁”です。どうぞ、この好きという言葉で、人生を生活に支障を生じない範囲でオーディオをエンジョイしましょう。
 
幸い、イシノラボの製品はみんなリーズナブルプライスです。そして、内容は充実しています。わたしは、超高価なケーブルをお買いになる前に、イシノラボの製品をご賞味いただきたい気持ちです。

“自分だけのオンリーワン”を作って欲しいという方も増えてきました。イシノラボでは、驚くほどリーズナブルな予算でそれが実現できます。
手持ちのお金が少ないから2回払いとか3回払い、とかという方にも、信用して応じています。

充実した内容、ユニークな特徴、メードインJAPAN、ハンドメード、そして、充実したサービス(近県ならば出張も致します)、それがイシノラボです。

2010年も引き続きよろしくお願い致します。明るくなりましょう!!!



2009年12月10日(木曜日)

MCトランス内蔵フォノイコライザ“MASTERS PH−102/AP/MCT”

APIモジュール改良マスターズオリジナル2520Nアンプユニット採用フォノイコライザアンプ“MASTERS PH‐102/AP”は大変にご好評をいただいております。
私自身聴いてみて、とても乗りの良いサウンドです。明るい気持ちになれます。
今回は1台しか作れなかったMCトランス内蔵フォノイコライザ“MASTERS PH-102/AP/MCT”を発売しました。
MMカートリッジはいうまでもなく、内蔵のMCトランスはタムラ製・オルトフォン系・DENON・EMT系に対応します。情報が多くしなやかで充実したサウンドは素敵です。格好はかわいいですが、電源シャーシは別で、S/N比、残留ノイズも優秀です。できるだけ経済的負担の少ない金額でお求めいただけるように配慮致しました。
イシノラボの製品は、ユーザーの皆様や同業者から、「安価でありながらとても性能が素晴らしい」とお褒めの言葉をいただいております。
オーディオ・コンポのユニクロ以上を目指したいと思います。具体的には、“すばらしい性能”・“買いやすい価格”・“日本製”・“ハンドメード”・“サービス対応の良さ”をモットーにしております。
わたしはそれほど若くはないので、皆様のオーディオ・音楽・愛好のサポータになれれば、これこそが最高の生きがいです。オーディオ、とりわけ、アンプについては、得意分野と自負しておりますのでご相談下さい。真空管アンプから、半導体アンプ、デジタルアンプ、それにコンデンサSP向け等の用途、お手持ちアンプの改造にも対応致します。また、特注トランスのご要望にもお応えいたします。



West-River WRP-α6/HCMOS

West-Riverアンプは、その優れた理論と原音再生を目指したアプローチから高い評価をいただいており、私が製作を担当しております。けれども、昨今のデフレ、雇用不安から、SEコンなどの高価音質パーツ搭載機種の販売は苦戦しております。
皆様にもその良さは認めていただけるものの、それに振り向ける費用となると躊躇せざるを得ないようです。
オーディオ・音楽を愛好する方に、経済的負担の少ないWest-Riverアンプがございます。
これが、現在、特別提供品として販売中の“WRP-α6/HCMOS”です。価格もサービスプライス¥60,900(税込)に設定しています。
とりあえず1台のみのご提供ですが、ご好評ならば継続販売も検討中です。
バランス対応なしのバージョンの製作も可能です。この場合、価格は5万円台になります。
現在、このアンプを聴きながら書いています。ウエスタン・エレクトリック製のブロックケミコンを追加投入したせいか、サウンドの重心が下がり、音楽で大切な中低域がしっかりしています。それに、極めてスムーズなサウンドで、聴き疲れしません。
どうぞご注目下さい。
詳細は“West-River WRP-α6/HCMOS”のページをご覧ください。



2009年11月11日(水曜日)

マスターズアンプ・ユーザがMJ誌に紹介されました

御存知の方も少なくないと思いますが、MJ(無線と実験)11月号の“Hi-Fi追究リスニングルームの夢”No.534の記事で、千葉市在住のSさんが紹介されております。Sさんとは、お住まいがマスターズの工房の近くにあるところから、お互い知るところとなりました。
Sさんは、元々は車、オーディオも外国のビンテージものを好んでお使いの方です。車にしても、格安のジャガー,ベンツ等の外車を入手して、整備して、乗る方です。オーディオは、一時期、JBLのハーツフィールドを使っていたこともありますが、今はALTEC A7を調整・整備して、A7にしては大変聴きやすい、スムーズサウンドを実現しています。(アルテック A7スピーカは、元々は映画館用ですから、歯切れが良いですが、余韻の再生は苦手とされています。)
Sさんは、マスターズのBA-225FB/MOSyの系列のカスタムアンプを2台使用しています。デバイスにあの日立MOSFETを採用しています。
それぞれのアンプをL/Rに使っているので、片方のチャンネルは使わない充分すぎるマージンとセパレーションをキープしています。
これをドライブするプリアンプはWRプリアンプ、それも完全バランスアンプ方式です。
Sさんは、もうひとつのプリアンプを使っています。以前はマッキントッシュのC8を使っておりましたが、現在は、MASTERSの300Bプリアンプを使っています。
300Bプリアンプはアンバランス出力ですが、BA-225FB/MOSyはアンバランス入力をバランス変換する回路を内蔵しているので、300Bプリアンプでバランス増幅アンプをドライブしているのです。
そうそう、パワーアンプがもう1台あります。真空管アンプによるバランスアンプです。バランス増幅により、真空管アンプでありながら、スピーカーを両側の端子から、BA-225FB/yと同じように、バランス・ドライブ出来るのです。
すなわち、MASTERSのBA-218/FBのような回路ですが、出力トランスは私がタムラに特注した50Wクラスのカットコア採用のカスタム品が搭載されています。
これで、悪かろうはずがありません。ALTECスピーカを生き生きしたサウンドにします。

同じような回路方式でモノラルアンプをカスタムした、平塚のWさんもこの系列のアンプがお気に入りです。WさんもALTEC 604系スピーカを使っておられます。
気分で音楽ジャンルに応じて、このようなアンプシステムを切り替えて楽しまれています。
Sさんは学生時代にオーディオに目覚めて以来、数々の遍歴を重ねられたように思えますが、現在のシステムをこれからかなり先までお使いになられるでしょう。
Sさんは、会社から戻ってから高品位CS放送をずっと楽しまれるオーディオと音楽が大好きの趣味人、それに地域の野球チームに在籍されて活躍するスポーツマンでもあります。

なお、MJ12月号には、5chアンプシステムにバッテリー電源のMASTERSアンプを5台採用して、楽しんでおられるFさんが紹介されています。



2009年11月8日(日曜日)

イシノラボ/マスターズの視聴環境のご紹介

イシノラボ/マスターズの視聴環境のご紹介

イシノラボ/マスターズの工房は、6畳2間に8畳スペースのキッチンを使っての狭いところです。
わたしの整理下手もあって、部屋は綺麗ではありませんが、皆様が入り易い雰囲気はありそうかな!?という感じです。

秋葉原から45分くらいでこれます。電車でおいでの方は、最寄り駅(京葉線検見川浜駅)までお迎えに参ります。お車でお越しの方は、駐車も2時間程度ならば当方の駐車場を利用していただけると思います。スペースが狭いので、定員は原則1名とさせてください。
時間帯は午後13時過ぎくらいのほうが落ち着くでしょう。なお、タバコは外で吸っていただくようにお願いします。

お手数ですが、必ず3日くらい前までに予約をお願い致します。時間は原則2時間程度として下さい。
聴けるセットは、そのときの設置状態によりますので、事前にご確認下さい。具体的に、どのようなセット(アンプ)を視聴したいとかをお知らせいただければ、できるだけご希望に沿った環境をご用意できるようにしたいと思います。。
聴きなれたソフト持参を歓迎します。CD,アナログレコード,2chテープソフトに対応できます。使用スピーカはTANNOY アーデン【アルニコ】がメインです。
WRアンプは現在ですと、WRC-α1MKⅡ,α3FBのプリアンプ,WRP-α1MKⅡを常設してあります。PR中のMOSFET搭載のγシリーズアンプもリクエストくだされば視聴できます。
こちらの工房では、MASTERSの真空管アンプ,TRアンプはもとより、バッテリードライブ,DLCAP装置でのドライブも近々できるように整備中です。

とにかく手狭なところですから、それだけは我慢していただきたいと思います。

なお、WRアンプに関しては、じっくりとお聴きになりたい方は主宰者の川西さん宅で視聴なさるとよろしいと思います。京王線沿線の八王子市ですから、こちらより便利なところです。WRアンプの詳細はWestRiver(ウエストリバーアンプ) のサイトをご覧下さい。

(注) イシノラボに関しましては、通信販売専門店ですのでご来店はご遠慮ください。真空管等の店頭販売は原則行っておりません。特に、突然のご来店は固くお断りさせていただいております。



2009年11月4日(水曜日)

フォノイコライザーアンプとAPI改良型アンプユニットについて

フォノイコライザーアンプとAPI改良型アンプユニットについて

このところ、零細規模ゆえに多忙で、なかなかブログが書けなかった状況でした。

今年の景気の悪さは昨年よりもひどいという状況と感じているお方は多いのでないでしょうか。特に、わたしの周辺でも雇用関係で大変になっている方も少なくありません。

そのような状況でも、オーディオを楽しみたいという方は減るという感じではありません。むしろ、少しづつ増えている感じがします。
その代わり、価格の高いものはなかなか売れないようです。イシノラボは、ずっと、良心的な、コストパフォーマンスの高い製品の提供を心がけております。最近は、お財布の負担が比較的軽いフォノ・イコライザーアンプのご注文が増えています。例えば、フォノイコライザアンプ“MASTERS PH-102シリーズ”です。
また、アナログ・レコードを楽しむ団塊ジュニアの方も少なくありません。
MCカートリッジの価格がせめて、DL-103並みの価格であれば、もっとアナログレコードファンは増すでしょう。

ご注文を受けたフォノ・イコライザーアンプのアンプユニットはAPI改良型を指定する方がほとんどです。
このフォノ・イコライザーアンプのサウンドは音楽の乗りが良く、POPSやジャズ系の音楽に向いていると思います。
その秘密は、当たっているかどうかは別として、差動2段+差動プッシュプルという、回路技術者が判断すると、3段増幅回路という難しく、ユニークな回路を採用しているところにあると考えています。

3段増幅回路は普通に設計すると、発振安定度に問題を起こします。そのあたりを綿密な位相補償回路の分析と計算により克服して成り立たせています。

このあたりが、IC OPアンプと全く異なることですし、一般的に広く採用されている2段差動回路とも違うところです。あえて、この回路を考えたAPI創業者のエンジニアに敬意を表します。

この回路に類似するものと言えば、おおげさに言えば、サンスイの07シリーズアンプ以外にないでしょう。
初代のAU―607/707はAPI回路と共通点があります。同じように、3段増幅回路といえましょう。さらに、専門的に言うと、2ポール位相補償回路という自動制御に採用される回路で動作安定度を確保しています。

サンスイはその後、ダイアモンド差動回路、スーパーフィードフォワード、Xバランス回路と発展しましたが、その基本の3段増幅回路と2ポール位相補償という基本は最後まで継続して終りました。このような意味からもAPIモジュールの入手が困難なとき、この回路ユニットを改良して作りたいという努力は、少しは皆様に評価されたかな?と思っております。

これから、11月もあっという間に過ぎ、年末になることでしょう。イシノラボは、価格に応じた特注アンプにも応じられます。“これだけの予算で作って!”というリクエストもどうぞお寄せください!



カスタムパワーアンプ“MASTERS BA―5000M”の完成・納入

カテゴリー: - ishinolab @ 19時40分12秒

カスタムパワーアンプ“MASTERS BA―5000M”の完成・納入

少し遡り、カスタムアンプがようやく完成し納入できたお話を致します。

今年6月にお話があって、少しづつ仕様を固めつつ設計・製作を進行したカスタム・パワーアンプがようやくでき上がり、先日10月3日(土)に納品することができました。

このカスタムアンプは、回路構成はBA-225FB/MOSをベースにカスタム化をしたもので、そこにはパワーアンプにベストな性能を発揮するような内容とご注文いただいたTさんの思い入れがたくさん詰まっています。

まずは、このアンプのデザインスケッチをご覧下さい。
アンプの型番はいろいろ悩んだ末、BA-5000Mとしました。Tさんにも了承いただきました。

以下に、このカスタムアンプに取り入れた内容をご紹介します。

【1】 モノラルアンプ構成にする。

ステレオ構成にすると、スペース、コストの面で有利です。しかし、アンプの電源を考慮すると、理想的な方式はモノラルにたどり着きます。片chアンプの動作による電源変動の影響も受けず、常に入力された信号だけに反応して、安定して動作します。この程度はわずかなことかも知れませんが、オーディオ・ファイルの方ならば、感知できると思います。デメリットは、スペースを食うのと、コストアップすることです。Tさんは当初からモノラル構成をリクエストしていたので、理想の形態を採ることになりました。

【2】 シャーシ・ケースを銅製にする。

シャーシ、ケースを銅製にすることは、鉄のような磁気、鉄成分に電気が通ることによるひずみがないので、理想のシャーシになることは確かです。山水でも、かつて、銅メッキシャーシとか、最高級セパレートアンプの入出力端子やケミコンベースに銅板を採用したことがありますが、全面的に銅板を採用したことはありません。
銅は素材として、導電率に優れ、比重も8.9と鉄より重く、共振しにくいです。欠点としては、素材価格がひどく高価であること、機械強度が鉄より弱いこと、塗装の塗料がうまく下地処理しないと、きれいに塗装できないことです。
デザイン担当の大友氏、シャーシ屋さんの社長さんも、銅製シャーシについては、かなり大変という見解でした。しかし、何とか、やってみようということで、構造的に強度がとれるように工夫したりして、何とか、完成にこぎつけました。
具体的メリットは、外部からの電磁誘導・高周波ノイズは銅シャーシ・ケースがショートコイルのかたちになって、遮断されます。この効果は銅の電気抵抗が低いことによるメリットです。電源トランスのコイルに銅バンドが巻いてありますが、この処置は電源トランスの漏洩磁束を外部に出さないように、銅ベルトで遮断する効果です。

【3】 音量調整をトランス式ATT方式にする。

抵抗式ATTは商品化されていますし、その原理はボリュームの代わりに抵抗を切り替えるもので、原理は変わりません。トランス式ATTはトランス巻線の電圧変化効果を応用するもので、ボリュームのような抵抗によるロスがなく、そのサウンドは一味異なって、フレッシュといわれています。けれども、製作するとなると、良質のコアを選定したり、コイルの巻線作業においてたくさんのタップを出さねばならず、非常に製作が大変です。このカスタムアンプには、12接点のタップをつけることとして、減衰比の計算をして、特注に応じてくれた橋本電気の設計スタッフと協議を重ね、立ち上がり特性の優れたパーマロイ・コアに注意深く巻いていくことで、設計が進み、製作に際しては、設計者がトランス巻線の達人と一緒に作業を進めてくれました。でき上がってATTはひずみは検出できず、減衰比は計算どおりぴたり(±0.05dB以内)となりました。
さて、このカスタムアンプはBA-225MOS/FBy回路を使うので、バランス式ATTにしなければなりません。合計4個が必要になります。
このATTはそのままでは外部からの磁界の影響を受ける可能性もあるので、小型のカスタムシールドケースを作り、その中に収納した上で、アメリカ製の充填材を流し込み固定致しました。銅製シャーシとあいまって、外部からの磁束の影響、高周波ノイズの影響もまったくありません。ATTの切換スイッチは最高級セイデンロータリースイッチを採用しています。
電源トランスは漏洩磁束が少ないトロイダルタイプにして、さらに、シールドケースに収め、トランスの振動がシャーシ内に伝導しないように、これもアメリカ製充填材を入れて、振動を吸収しています。

【4】 マッチング・トランス方式とする。そのうえで、Aクラスアンプとする。

これまで、BA―225FB/MOSのアンプにおいて、マッチング・トランス(M-BF8030)の採用で素晴らしい結果が報告されています。私も現地に赴いて、そのユーザーさんの素晴らしいサウンドは3度も確認しております。(3度もお邪魔することは、それだけ聴きに行きたくなるサウンドなのです。近々、その様子はどこかのオーディオ誌に紹介されると聞いております。)
このお話を依頼主の方にお話したところ、即座に、“それでお願いします!”と、言うことで決まりました。このマッチングトランスは80Ω:8Ωと巻線比3:1になっていて、残留ノイズは1/3に少なくなります。その上、アンプの負荷は80Ωとなるので、アンプの負荷は10倍軽くなり、パワーデバイスのひずみが極小となります。4Ωスピーカー使用の場合では40Ω:4Ωとなりますが、この場合でもパワーアンプにとっては軽い負荷となり、ひずみは極小となります。
最大出力は3倍→10dB(1/10)に減衰することになります。
依頼主の方は良質なサウンドを目指されているので、パワーが低下してもまったく構わないということです。今回は8Ω負荷では35Wの実力あるアンプを3.5Wのパワーで使うことになります。極めて贅沢な、マージンが有り余る使い方になります。
また、このマッチングトランスはおそらく、マッキントッシュ真空管アンプ以外にないバイファイラー巻き(1次と2次巻腺とを一緒に巻く、このトランスではさらに3分割巻き)を施しています。
メリットは、このように負荷抵抗が高くなると、その分、Aクラス領域が広がってきます。このアンプで、80Ω負荷において、フルパワーまでAクラス動作にすることがそれほどのヒートシンク温度上昇もなく実現することができました。

【5】 パワーアンプ回路はバランス入力・バランス増幅方式とする。

この回路については、MASTERSアンプのメインになっているので、改めての説明は省略しますが、パワーを小さくしましたので、驚くほど余裕のあるアンプ部・電源部となりました。なお、このカスタムアンプの入力・増幅・出力はすべて、バランス方式になっております。

【6】 さらに、音質優良パーツを採用する。

アンプ内の配線は、シグナル・電源・グランド等のメイン部はご指定により、テフロン被覆・金メッキ・OFC単線ケーブルを採用しています。電源インレット・キャノン端子はフルテックのロジウムメッキ品です。SP端子はこれも超優良大型端子の採用です。
電源スイッチはヒューズの影響を避けるため、ヒューズなしとして、オーディオ用ブレーカースイッチを採用しています。

【7】 グランドへの配慮と振動対策

御依頼主の要請により、スピーカーシステムのユニットグランドとアンプのシャーシグランドを接続できるようになっています。
アンプのボンネットにはラバーを要所に貼り付けて、共振を防止しております。脚は特注して、削りだした鋼製のピンタイプを採用しています。

このように、全体にわたり、カスタム化を加えたカスタムアンプの電気的特性は当然素晴らしく、さらに、極めて素敵なサウンドに仕上がりました。今後、長くお使いになっていただけると確信しています。
できれば製作者も欲しいところですが、昔から“紺屋の白袴”といわれるように、なかなか手が回りません。
お客様のご満足に一番の嬉しさがあります。

MASTERS BA-5000M
“BA-999MOS FBMカスタム”(仮称)のデザイン画

MASTERS BA-5000M
“BA-999MOS FBMカスタム”(仮称)のレイアウト案

(注) “BA-999MOS FBMカスタム”とは、BA-5000Mの開発途中の仮称です。



2009年9月30日(水曜日)

最近、アナログレコードの愛好者が増えているのでしょうか!?

カテゴリー: - イシノラボ/マスターズ店長 @ 20時34分07秒

このところ、弊社にフォノイコラーザーアンプの注文を多くいただくようになりました。弊社のアンプは、価格はリーゾナブルですが、その性能・音質はかなりのものであると自負しています。

特に、昨今、MCトランスが高騰しているので、廉価で優れたものを追究してきました。最近、超ローノイズIC OPアンプの性能に感心致しました。このアンプを搭載して、ゲインは20,26,30dBと可変にできますので、ほぼ全てのMCカートリッジに対応します。これは、最近のOPアンプ技術のレベルアップによるものでしょう。

また、あのAPIモジュールアンプを改良した、当社のアンプユニットは大変評判が良く、特に、ポップス・ジャズには、ばっちりマッチするサウンドと思います。

MCカートリッジは海外価格差解消と称して、高額になっておりますが、日本の皆様がより多く購入すれば、輸出に頼らず、もっと、身近は存在になるのです。その意味でも、DL-103、オーディオテクニカのカートリッジの価格には頭が下がります。

また、MCでなくとも、MMカートリッジにも、優れたものがあります。最近感心したものは、ナガオカのMMカートリッジです。さすがに、世界中のMMカートリッジをOEMとして引き受けた実績のことだけはあります。

アナログ・レコードばかりを推奨する気はありません。一方、CDのリアル感向上を期待します。CDは頑張らないと配信方式になっていく傾向が出て来ています。

厳しい経済状況が続いていますが、時間は待ってくれません。人生を有意義に過ごしましょう。



クラシックコンサートサウンドとオーディオサウンド!

カテゴリー: - イシノラボ/マスターズ店長 @ 20時33分42秒

涼しくなって、音楽を聴ける良い季節になってきました。

わたしは、コンサートは頻繁には行きませんが、それでも年に2回程度クラシックコンサートに出かけています。

コンサートホールも、あまり、片寄らないようにしてます。大ホールでは、「サントリーホール」・「池袋・芸術劇場大ホール」・「墨田トリホニーホール」・「所沢市大ホール」・「東京文化会館」・「NHKホール」・「中野サンプラザ」・「千葉文化会館」・「市川文化ホール」、小ホールでは、「トッパンホール」・「みなとみらい小ホール」といったところです。

ホールによって、また、オーケストラによって、指揮者によって、座席によって、サウンドは異なるので、原音再生のメイン要素とは言い切れないと思います。
わたしはその要素の中で、ひとつだけある程度決めていることがあります。それは、できるだけダイレクトサウンド成分を聴き、レコーディングマイクの位置とそれほど違わないところで聴くことです。それは前から2列目あたりの座席で、そこで聴くと、いわゆるそのオーケストラの、その指揮者の違いによるサウンドを比較的認識し易いと思います。

一昨年、ゲルギエフ・キーロフ歌劇場オーケストラの“春の祭典”を聴いたときは、同じ演奏のCDがあるので大変参考になりました。この難曲の組立・構成が非常に理解でき、私の装置で聴くサウンドとコンサートでのサウンドとはそれほど違わないという感触を得ました。皆様の聴いているサウンドグレードもかなりの水準と推察します。但し、大きな再生音は近所迷惑にもなるので、Dレンジの凄さの体験、これはコンサートも、それも前席が絶対良いです。昔は、コンサートホールでのオーケストラのチューニング音を聴いただけで、オーディオでのサウンドと違いリアルさで、負けているとずっと思っていました。

つい先日、東京フィルのコンサートに行ってきました。そのサウンドも、帰ってきてから自分の装置のサウンドと聴き比べてみても、それ程の違いは感じませんでした。わたしの装置は、視聴にこられた方も感じられたように、特に、高額はものでもありません。したがって、上記の席のあたりで聴く限り、オーディオ再生技術もそれなりのレベルに達したと思います。ただし、近年のCDサウンドはあまりにも綺麗過ぎ、リアル感が薄れているように感じます。コンサートにおけるオーケストラのサウンドはそんなに綺麗ではありません。世界的名手が弾くストラスバリウムの名器も近距離(4mくらい)で聴くと、弦をこする音は凄いし、時には悲鳴を上げます。

とにかく、オーディオは趣味・道楽ですから、あくまでもご自分の主義・主張をひとりよがりにならない程度に目指して、楽しまれて、一生の友とされることを願っています。



2009年9月6日(日曜日)

真空管バランスプリアンプ“MASTERS CA−5000S”(カスタム)について

最近は夏季だったせいか、真空管アンプについての問い合わせは少ない状況でした。やはり涼しくなってくると、真空管アンプの季節になります。このところ、真空管アンプの問い合わせが増えてきました。

当社では、BA−218FB/OSがバランス増幅の真空管パワーアンプとして評価が高いです。サウンドの重心が下がり、瑞々しく、奥行き感もあり、それにパワフルです。さらに、バランスプリアンプでドライブすれば、最高のマッチングがとれるでしょう。

真空管バランスプリアンプに関して、MASTERSブランドでは定番製品はありませんが、カスタムサンプとして、世界唯一、300Bを4本使用したカスタムアンプの納入実績があります。先週、納入したユーザーさんのお宅に伺い、そのパーフォマンスを確認してきました。300Bが4本入ると、凄いスペースとそれなりの熱が出ます。さらに、入出力で音量をコントロールする方式なので、ボリウムは東京光音電波の8連のカスタム品です。300Bは内部抵抗が800Ωと低く、とても切れ味が良く、かつ、分離優れた低音再生が見事です。シャーシはカスタム品で、CA−3000のように美しいデザインには出来ず、実用性重視にせざる得なかったです。
けれども、そのバランスサウンドは素晴らしく、分解能に優れ、パンチ力があり、切れ味もGOODです。改めて、プリからパワーアンプまでの真空管バランスアンプ構成は、半導体バランスアンプシステムとは異なるパーフォマンスがあるとうことを再認識いたしました。このプリアンプはカスタム品ですが、CA−3000より価格はお安くなっております。
このご時世で、お金の出費は慎重にならざる得ませんが、高額な海外製品より格段にサービス価格となっております。

【下取り等について】

近頃、当社のアンプを購入したいが、これまでのアンプにプラスするのは、スペースがかさむし、家庭の事情においてもまずい、何とか下取りとか、引き取ってもらえないかというご相談をいただきます。当社では、得意分野ではありませんが、そのような事情にはできるだけご協力したいと思っております。どうぞ、ご相談下さい。

MASTERS CA−5000S 本体部 MASTERS CA−5000S 電源部



2009年9月5日(土曜日)

ケミコンレスプリアンプ“MASTERS CA−225/APIシリーズ”のその後(3)

8月23日のブログで“MASTERS CA−225/APIシリーズ”の完成をお知らせ致しました。ご注文されたSさんより、一昨日お電話をいただき、大変満足されているとのことです。ピュアで濁りのないサウンドで、特に、これまでピアノの再生においてどうしてもリアル感が足らず不満であったところが、“立ち上がりがすばらしく、消え入るサウンド”、“ぺタルの使い方などが聴こえるようになった”とうれしいご報告をいただきました。
パワーアンプとはバランス接続で聴いているが、これがまた素晴らしいとのことです。
このご報告から推測しますと、電源部の構成はやはり重要です。特に、高周波までインピーダンス特性が優秀なフィルムコンの効果があったと思います。
また、残留ノイズ14μVという超ローノイズ性能も効果があったと思います。とりあえず、皆様にご報告致します。

<追記>
特別ご提供品の、ケミコンレス・MCヘッドアンプ搭載フォノイコライザ“MASTERS PH−2014”をお買い上げいただいたTさんからも、“切れ味良好”、“透明感が最高”とのご報告をいただきました。“MCトランスよりも反応が良いのでは!”というご報告もいただきました。



2009年8月30日(日曜日)

オーディオソフトとハードとの狭間で、ずっと思っていること(ジャンルによる録音音源の考察から)

カテゴリー: - イシノラボ/マスターズ店長 @ 00時42分40秒

オーディオ装置において、“これは、クラシック向き”とか、“ジャズ向き”というコメントは今でも聞かれると思います。
「良い装置は、どのようなジャンルの音源でも良く聴こえるべきだ!」という意見もあります。このあたりで、オーディオファイルの方はいろいろと悩んだり、喜んだりすることが多いのではないでしょうか?
ここでは、音楽ソフト制作側の事情を少しご紹介します。皆さんのご参考になれば幸いです。

それではクラシック音楽・ジャズ・POPSの録音音源はどう違うのでしょうか?

【クラシック録音音源】

そもそもクラシック音楽は長い歴史があり、適切な会場があれば、生音だけでリスナーは充分楽しむことができるサウンドバランスになっているでしょう。
そこで録音されたサウンドは、ホール、演奏者、録音サイドが異なっていても、いわゆる原音(コンサートホール・サウンド)とみなして、これらのソフトをオーディオ装置で再生すれば、ソフト、ハードの比較・評価はできやすいです。そのことを“原音追究”としても、おかしいことではありません。
クラシック音楽の場合、サウンドはホールにあり、その音場から、サウンドをどうピックアップし、バランスを採るかです。必須事項として、2chステレオの場合、L/Rchの音量差・位相差をどう扱うかが録音のベースです。そのうえで、ホールの間接音をどの程度拾い、クローズアップさせる楽器音をミクシングするかです。
クラシック音楽録音でも、より細部のサウンドを聴かそうとして多くのマイクを使う、かつてDECCA(ワグナーの“リング”録音では20本のマイクを使用)方向もありますが、サウンドバランスの上手さで、さほどの不自然さを感じず、ホールで聴くことのできない細部のサウンドを聴くことが出来る音源もあります。
一方、TELAC録音のように、最適マイクロフォン位置を決めたら3本以内の少数マイクロフォンで鮮明で自然なサウンドを録り、好ましいサウンドバランスを得ているレーベルもあります。
クラシック音楽録音は、それほど異なった録音を行わないので、クラシック音楽を心地良く聴けるようにオーディオハードをチューニングすることはやさしくはないですが、深みにはまることはなく、目標が見えそうなだけに混乱することはあまりありません。従って、“クラシック向け”のオーディオハードはあるし、あって良いと思います。
最近は、録音経費をセーブするために、ライブ録音音源が多くなりました。筆者の経験では、お客さんが入ったホールと入っていないホールの響きはかなり異なり、多くは入らない状態で録音したほうが良い結果が得られます。経費の面で、やむを得ないところもありましょう。
そして、ライブ録音ソフトでは、お客さんのノイズとかをデジタル処理してカットするようなプロセスを施すと、どんどんサウンド鮮度が落ちるのを、生録音現場で体験しています。そのようなプロセスは最小限にして欲しいと思っています。
従って、セッション録音のほうができが良くなります。そうするには、クラシック音源がもっともっと売れないと難しそうです。皆さん、クラシック音楽はお好きではありませんか?
最近、CD売り場でのスペースは狭くなりました。演奏者が小粒になってしまったのでしょうか?

【ジャズ録音音源】

ジャズは黒人音楽とフランス音楽の影響があるといわれています。当然、ジャズの黎明期ではアコーステックな音だけで演奏していました。
ジャズという音楽は、クラシック音楽のようにハーモニーが空間で溶け合ってそこに大きな意味をもたせるよりも、コード進行によるサウンドの掛け合い、ぶつかり合いに意味があります。
更に、ジャズはビッグバンドを別として、大きな会場よりもクラブのようなこじんまりした空間での演奏が主ですから、ライブ録音では、クラシックのようにマイクをセットしてもリスニングバランスが取れないことが多いのです。
何故なら、ドラムスの音はばかでかいし、ウッドベースの音がかなり聴こえにくいからです。
そこで、楽器に近接してマイクをセットして、ミクサがサウンドバランスを調整して、音源として完成させていたのです。
また、録音設備が用意された録音スタジオなるところでセッション録音することも多かったです。当時、名声高いヴァン・ゲルダーのようにスタジオ録音で優れた音源ソフト作る名手もいました。
そこでは、原音が云々ということではなく、そこで創られたサウンドがリスナーにどれだけ感動・喜びを与えられるかが勝負なのです。
基本的には、マイクは楽器に近接して、ダイレクトサウンドを録る。それから、プロデユーサ/デイレクタ、レコーディングミクサ、マスタリングエンジニアなどの技量・センスで再生音楽を創り上げることが勝負になってきます。
従って、元の音にはなかったリバーブ・エコー・ディレイなどの付帯音を、必要に応じて施すことはおかしいことではないのです。おそらく、無処理のサウンドのままであったら、直接音ばかりで、リスナーには心地よく聴こえないでしょう。
ジャズ録音では、このようなプロセスで創られた優れた音源が、そのすばらしい音楽とともに、ステレオ初期1960年代、このようなプロセッサがまだ未熟であった時代でも(テープディレイ・鉄板エコー・スプリングエコー・真空管式コンプレッサ等のアナログ機器)優れた音源を輩出しました。ビル・エバンスとか、オスカー・ピーターターソン、マイルス・デビスなどの優れたミュージシャンの音源を今なお、楽しめるのです。 

【POPS録音音源】

録音機材の進歩は1970年代になって著しく進歩しました。具体的には、マルチマイクロフォンが使用できコンソール(24chとか36chというような)が開発されました。それに伴って、マルチトラックレコーダ(最初は4ch、8ch、そして16ch、さらには24ch)が相次いで開発されました。
そうなると、録音に際しては、楽器にマイクを近接させて、また、楽器相互がかぶらないように衝立とかブースに閉じ込めて、ミュージシャンはお互いヘッドフォンによるモニターサウンドを聴いて演奏することになりました。また、エレキギターがPOPS、ロック音楽では必須となり、エレキギターサウンドはマイクで録音することなく、コンソールにその出力を取り込む(ライン録り)ことにとって、完全に楽器間のかぶりを除去することができるようになりました。
1970年代の録音方式は、2インチ幅の16chないし、24chのマルチテープレコーダ、24インプット以上のコンソールを用意して、まず、リズム楽器(ドラムス、ラテン・パーカッション等)を録音します。それから、各楽器を順番に録音します。録音された各トラック間には何の空間的な結びつきがありません。
その上で、トラックダウンと称する作業で、マルチテープレコーダから再生し、ミクシング行い、始めて音楽の全容がわかるようになってきます。
そのうえで、ミクシング・エンジニアは意図するでき上がりを見据えて、イコライザー、ディレイ、エコー、リバーブ、コンプレス等の加工を加えます。なぜなら、録音された各楽器は近接マイクで録られているので、ダイレクト成分が多く、切れ味とか生音の感じはありますが、潤いに乏しく、そのままではとても気持ちよく聴けない内容であるからです。
この作業で、でき上がった音源の成否が決まると言っても過言ではありません。
筆者もその作業には、この時代、何度も立ち会いました、大変であると同時に花形職業でした。
アメリカのレコード会社では、このようなレコーディング作業にミュージシャンを含めて、2ヶ月くらい篭もって作り上げていました。イーグルスとか、ウエザー・リポート、スティリー・ダンのようなグループもそのようにしていたといいます。
亡くなったマイケル・ジャクソンの録音もこのようにして作られていました。
このような録音方式は、テープ録音し、トラックダウンでダビングするので、1回分の鮮度が失われるのは仕方がありません。従って、今聴いても、同時録音を行う音源に鮮度の高いものを発見することがあります。
また、このように、マルチトラック録音ではテープノイズが一緒にミクシングされますので、それを軽減するために、ドルビーとか、dbxというようなノイズリダクションプロセッサを使うようになっていました。
一方、そのようなプロセスを嫌って、何とか鮮度の優れた音源を得たいとしてダイレクトカット方式が登場しました。シェフィールド・ラボのレコードが評判高かったです。この方式はサウンド的には、アナログレコード制作の上でベストは方法ですが、ミュージシャンへの心理的ストレス(ミスすると、やり直し)から、はやることは無かったです。
そうこうするうちにデジタル録音方式が普及してきて、アナログテープ録音方式は衰退していきました。さらに、近年はマルチトラック・デジタルコンソールが普及して、デジタルミクシングも簡単に可能となったのでノイズが加算されることなくS/N比の高い音源が創りだされるようになりました。
音楽ソフトの大多数を占める非クラシック音楽の音源は、このようにして創りだされているので、そのサウンドを料理に例えれば、クラシック音楽の録音は、素材を生かした“お造り”であり、そのほかの音源は素材にいろいろな加工を施した“フランス料理”のようです。そこでは、でき上がった音源が自分の感性・感覚で判断して優れている(おいしい)と判断するか、つまり、自分の好みに合うかどうか、ということになります。
したがって、そのサウンドの再生面を受け持つオーディオハードの評価は、何かを基準にして評価するということはそれほどの意味をなしません。上記の感受性において行われることになります。いずれにしても趣味の世界ですから、楽しめ、人生を豊かに有意義なものにするものであれば、いろいろあって構わないと思います。

オーディオ黎明期に叫ばれた“High−Fidelity(Hi−Fi)”を追うことは難しいし、リスナーそれぞれが感動・感激・癒しを感じられれば、オーディオソフト、オーディオハードは存在意義があります。そのようなプロセスをご理解いただければ、それぞれのオーディオハードはユーザーにとって、向き/不向きはあると思われます。オーディオ評論家の方々は、そのような状況を理解した上で、読者の方に伝えているように思います。

イシノラボ/マスターズでは、このような状況を踏まえて、皆様が望む多様な感動が受けられるオーディオ・ハードを創ることが使命と思っております。それが、オーディオのプロと認識しております。今後とも、ご愛顧をよろしくお願い致します。



2009年8月23日(日曜日)

ケミコンレスプリアンプ“MASTERS CA−225/APIシリーズ”のその後(2)

今年の6月に発売開始したケミコンレスプリアンプ“MASTERS CA−225/APIシリーズ”について、6月27日のブログでもご紹介しました。
その後、是非作って欲しいとのオーダーをいただいていましたが、なかなか製作スタートできずお待たせ致しておりました。先週にやっと音が出て、エージングを兼ねて、実使用上の不具合がないかの動作試験を続けて参りました。
今回は、注文いただいた方が、設置スペース的に横長スタイルでないと置けないとのことで、これまでのBA−225スタイルと異なる、どちらかというとノーマルなフォルムになりました。
前回のレポートの試作機はアンバランス(ノーマル)回路方式であったので、バランス対応パワーアンプには接続できませんでした。
このたびはフルバランス回路方式です。
ラインアンプは2個×2=4個を搭載しており、バランス入出力・バランス増幅方式になっております。また、内部にバランス変換回路を搭載しているので、アンバランス入力にも使用できます。
ラインアンプユニットはAPIモジュールを範としたマスターズ改良バージョンです。いわゆるオーディオ全盛時代の、プロ的な情報量いっぱいかつ切れ味に優れた傾向のものです。
それに、ケミコンレス電源部で電源供給するので、このようなサウンド傾向に、さらにクリーンでさわやかさ・透明さが倍増した感じを得ました。MOSFETパワーアンプ・トランジスタアンプ・真空管アンプといろいろなパワーアンプと組み合わせて聴きましたが、この感じは揺るぎないものと思います。
また、このプリアンプはS/N比に優れ、残留ノイズは何と14μVと素晴らしい結果を得ました。
景気の低迷、雇用が大変なご時世で、資金を趣味に振り向けることは大変です。より少ない資金で製作できる方法もありますので、関心をもたれた方はお気軽にご相談ください。

仕様例

方式 フルバランス増幅プリアンプ
入力 バランス:1系統,アンバランス:2系統
出力 バランス:XLRおよびRCA
増幅度 8.5dB
入力インピーダンス 50kΩ
周波数特性 10〜20kHz(−0.2db/1V/47kΩ)
最大出力 8V
ひずみ 0.01%以下(10〜20kHz:出力1V)
残留ノイズ 14μV以下
シャーシサイズ ご相談によりカスタマイズできます。
質量 4.5kg程度
消費電力 10W(電気用品安全法)


2009年8月16日(日曜日)

1台だけのAPIモジュール内蔵プリアンプ“QSD−1 CUSTOM”

何ともビンテージなサンスイQSD−1のシャーシを改造し、API2520モジュールアンプを採用して、ラインプリアンプを製作しました。現在、「特別ご提供品」コーナーで販売中です。
在庫の最後のAPI2520モジュールなので自分用にとキープしてたもので、自分用にと思って作り始めたアンプです。完成し、このところずっと動作試験を兼ねて聴いております。これまで、API2520を搭載したプリアンプは数名の方が使用されています。特に、APIフェーダーをも搭載したCA−2000/APIは貴重なプリアンプと思います。
このQSD−1CUSTOMは他のプリアンプでは得られない、オーディオ全盛時代のプロスタジオサウンドを思わせます。その高音質には感激(自己陶酔か?)しております。
この感激を押し売りする気はありませんが、オーディオを一生の趣味として楽しまれる方であれば、お分けしたいと思いました。
なお、API2520モジュールはなにぶんにも古いパーツですが、前述の数名のユーザー様からの不具合のお知らせは今のところなく、また、充分なマージンを持たせた設計になっているので安心して使っていただけると思っています。



バランス増幅真空管パワーカスタムアンプ“MASTERS BA−218FB/OS”のカスタム品

バランス増幅真空管パワーカスタムアンプ“MASTERS BA−218FB/OS”は、他のアンプに見られないバランスドライブ方式を採用し、スピーカを+,−端子の両方からプッシュプルでドライブする(バランス増幅)することで高音質を実現できたと考えています。
ユーザーの皆様からは高い評価をいただいております。
そのような状況下で、このバランス増幅回路を使って、直熱3極管2A3を採用したカスタムアンプをカスタム製作し、納入致しました。
パワーは12W+12Wと大きくありませんが、ピュアで、情報量がいっぱい、そしてスムーズなサウンドと、ユーザー様に大変喜んでいただきました。
作り手の立場ではこれまでのEL34よりも製作は大変ですが、EL34とは異なった、フレッシュでユニークなサウンドが得られていると感じています。
2A3に限らず、同じ直熱管300Bを採用すると、パワーは20W+20Wにアップします。ご興味ある方はお問い合わせ下さい。大変、入手しやすい価格で1台だけのカスタムアンプができます。
映像は2A3カスタム・バランス増幅・パワーアンプ、“MASTERS BA―212/BAL”です。
このカスタムアンプはリクエストにお応えして、バイアス可変によってプレート電流をピタリとの調整ができるメーターとバイアスボリウムをフロント面に付けてあります。
また、RCA入力で動かす方なので、このアンプには真空管によるバランス変換アンプが“MASTERS BA−218”と同様に内蔵されています。

MASTERS BA−212/BAL

MASTERS BA−212/BAL



2009年7月23日(木曜日)

STAXイヤースピーカ用カスタムアンプアンプが完成!お勧めです!!

今年、春に完成したEL34を採用したアンプは、かなり大がかりで立派なものになりました。もう少し小型なSTAXイヤースピーカ用アンプを作って貰いたいとのリクエストを受けて、2ヶ月余を経て完成致しました。

都合により外観はお見せできませんが、横型ケースに入れて、出力管は12BH7Aをパラレル接続して4本搭載しています。EL34に比べ、電源電圧が低いので最大音量は下がりますが、そのしっとりした味わいはなかなかのものです。STAXのイヤースピーカは長時間付けていても違和感がないので、FM放送とか、深夜放送とかの用途にも素晴らしいサウンドで聴けます。

私は、何とAM放送を数時間聴き入ってしまいました。アナウンサーの生々しい肉声はAM放送のサウンド品位も悪くないとも認識を新たにしました。

ご興味を持たれた方は、是非ご一報下さい。それほどの費用はかかりませんし、さらに安く出来る方策(例えば、12BH7Aのパラレル接続をやめる、バイアス電圧可変をやめるとか)はいろいろあります。



DLCAP電源サポートシステム

カテゴリー: - イシノラボ/マスターズ店長 @ 00時01分22秒

オーディオアンプの電源サポートシステムとして、大げさに言うと、世界初の装置が完成の域に達してきました。さっそく、問い合わせがあり、受注生産のもと、見積りしてみました。

DLCAP(600F/2.5V)そのものが、まだまだ高価で、これを12本搭載する必要があり(±15V電源にする)、それだけで、かなりのコストを占めます。さらに過電圧保護回路を投入し、しっかりしたケースに収めるとなると、その価格は¥15万を超えてしまい、ある意味、アンプより高価になってしまいます。

そこで、上記回路を省略できる定電流・定電圧充電回路を検討してきましたが、開発のメドが立ちました。さらに、収納するケースを秋葉で売っている試作ケースに入れ込むことによって、大幅なコストダウンが可能となる見込みです。この方式ですと、¥9万台で製作できます。ご興味を持たれた方は、是非お問い合わせ下さい。バッテリードライブとは一味違うサウンドが楽しめるはずです。

但し、この装置が使えるアンプ電源電圧は±12〜16Vくらいのアンプで、MASTERSのBA−225FBシリーズやWestRiverアンプWRP−α3が最適マッチングします。なお、WRP−α3は既にディスコンになっていましたが、1Fの大型ケミコンの代わりに160000μFのケミコンでよろしければ、カスタムとして、お安く製作できます。お問い合わせ下さい。

更に、電源電圧をお望みの場合はDLCAPを増強しますので、DLCAP本数は増えてコストアップします。目安として、±18〜20Vくらいが限度と予測します。



2009年6月27日(土曜日)

ケミコンレスプリアンプ“MASTERS CA−225/APIシリーズ”のその後

ケミコンレスプリアンプ“MASTERS CA−225/APIシリーズ”については、サイトに掲載後、2〜3日で3名の方からの問い合わせがあり、先週は立川方面から、視聴してみたいというお客様が当工房にお越しになられました。工房ですので、きちんとしたリスニングスペースがあるわけでなく、アンプのヒアリング用スペースというべきもので、定員1名です。
強いて良いところを挙げれば、3部屋が空間的に解放されているので、低音がこもらないところでしょう。

さて、ケミコンレスプリアンプは、さらにフィルムコンを追加して、所定の電気的性能(ひずみ,残留ノイズ等)が良好になりました。

また、音質もさらに透明に瑞々しく、奥行き感も良く表現できるようになってきました。電源的にはバッテリーをメインにするのがベストでありましょうが、バッテリには充電という作業が必要で、メンテナンスフリーにするには高価な充電器(約¥5万)が必要という経済的問題があります。
そのポイントからは、電源の整流問題はイオン反応による電解コンデンサより、静電作用だけによるフィルムコン,オイルコンを採用することによって、かなり解決できます。

これまで長くアンプに携わって、どの部分が一番重要かというと電源部分ではないかと思います。なぜなら、アンプは、スピーカに電源から流し込む機械だからです。アンプ増幅回路は、送り込む電流をコントロールする役割ですから、肝心の電源が汚れていたり不安定であったりすれば、いくらアンプ増幅回路が優れていても限界があります。このあたりのテクニカルバランスがアンプ設計においては重要でしょう。すなわち、大局的にオーディオシステム全体を考慮することが大切です。オーディオでも、趣味となるとごく一部について拘るお方がおられますが、これは趣味としては重要ですから、それは良しとしましょう。

話が横にそれてしまい、すみません。

立川方面から来られた方をお迎えして、さっそく視聴いただくことにしました。部品はある程度時間経過しないと安定性能にならないので、20分程度は耳慣らしです。ウォームアップの音楽は、このところ、WRアンプの主宰者・川西氏が録音したクラシック・ストリングスを用いています。デジタル録音ですが、メジャーレコード会社の音源のように、あれこれとデジタルプロセッサ処理をされていないので、非常にフレッシュです。
このサウンドがいかにフレッシュに(臨場感溢れ)聞こえるかで、ケミコンレス・プリアンプのヒアリングではかなり役に立ちます。

次に、お客様が持参されたジャズCDでのヒアリングです。小編成(トリオ)なので、各楽器の近接音がいかにリアル(ここでは非日常的)に感じられるかが聴きどころです。
この音源にはかなりのフレッシュさを感じ取ることができました。この音源はかなり楽しめます。さらに、ジャズ・ボーカルと3曲ほど聴き終わったところで、使用したパワーアンプは、WRアンプのスーパーカスタム・EMeバージョンでした。
日立MOSバージョンはベストに近い歯切れ良さがありますが、EMeバージョンもなかなかすぐれ、いわゆる“こく”のあるサウンドです。

お客様は、パワーアンプは真空管アンプで聴いておられるというので、このときまであった(このあとすぐに販売完了になりました)5998パラシングルアンプを接続しました。5998は今や貴重管で、低内部抵抗・低ひずみ・ある程度の増幅率があり、非常に優れています。但し、その低内部抵抗を生かす出力トランスがないというのが困ったことでした。このアンプはカスタム設計シングルパワーアンプ用バイファイラー巻き(800Ω:4,8Ω)を搭載しているので、5998を十二分に生かすことができたのです。
このアンプと組合わせるとさらにスムーズサウンドになり、お客様は、“まったく違和感がない”と感心してくれました。わたしは、ある意味、天国的な癒し感を感じました。

お客様はそれなりに納得されて、お帰りになられたようです。
今後は、アナログレコードにも力を入れているので、ケミコンレス・プリアンプのフォノイコライザー入りを希望されていました。もちろん対応できます。

いずれ、このアンプはバランス対応まで拡張整備するつもりでおります。
皆様、まだまだ厳しいご時世が続きますが、せっかくの人生ですから、生活を確保した上で、オーディオ趣味で生きている喜びをかみしめましょう。

“生きていて良かった!”と思えるように!

MASTERS CA−225/APIシリーズ

MASTERS CA−225/APIシリーズ

MASTERS CA−225/APIシリーズ



2009年5月16日(土曜日)

バッテリドライブサウンドの魅力

前回(2009年5月5日)のブログでご紹介した、カスタムアンプ“MASTERS BA−999FB/MOSM”を納品したWさんのマンションにお伺いしました。
Wさんは、きらきら輝く相模湾を眺め富士山も仰げる湘南地区にお住まいです。カスタムアンプのバッテリーをお買いになっていただくために、秋葉原にご一緒しました。密閉型バッテリー(20A/h)を購入して、お宅に向かい、バッテリーとカスタムアンプとの接続を行いました。極性を間違うと、アンプ、バッテリー双方にダメージを与えるので、何度も確認をした上で、接続を完了しました。そして、ヒアリングです。

Wさんは秋葉のヨドバシカメラ、オーディオ売り場で、テレサ・テンのCDをご購入されました。これがなかなかのスタジオ的サウンドで、オーディオ的快感があります。

最初はAC電源で聴き続けました。すばらしく気持ちよいサウンドです。なお、WさんのスピーカシステムはALTEC 604系(最新モデル)のものです。効率は100dB以上あります。

しばらくして、電源切換スイッチをバッテリー側に倒すと、バッテリドライブサウンドになります。彼女のサウンドが、側にいるような、肉声のような感じなのです。彼女が生き返って、プライベートで、直ぐ前で唄ってくれているような味わいなのです。

何故そうなるのかは、推測の域を出ませんが、どなたにも理解いただけることとして以下のことが挙げられます。

  1. 電磁波(スイッチング電源:パソコン電源、インバータ:蛍光灯・冷蔵庫、高周波電磁波:携帯電話機電波・放送電波・その他無線通信電波)が、バッテリには入り込まないこと。
  2. 整流された直流でなく、完全な直流であること。
  3. 今回、使用したバッテリーは鉛バッテリーで、電流容量が充分大きければ、トランス電源やスイッチング電源では及ばない低内部インピーダンス特性にもよること。

短所としては、電源電圧が±12Vが標準となるので、ハイパワー対応が難しいことが挙げられます。バランス増幅アンプで20W/8Ωがくらいが限界です。また、充電に際しては、ある程度の電気的知識と充電作業が必要です。但し、おまかせ充電器(¥5万くらい)を購入すれば、この作業はほとんど軽減されます。事実、私がご存じのお2人がこの充電器を使っておられます(主なる用途はフォークリフト、電動トラクタ用とのことです)。

“やっぱりAC100V電源には、何か、ノイズ的なものがあるな!”と感じてしまったのは私だけではなかったようです。そして、バイファイラ巻きマッチングトランスを通すと、更に爽やかになります。これはパワーデバイスへの負荷が軽くなって、ひずみが少なくなり、リニアリティも向上したからだと考えます。

オーディオの趣味は非日常的な体験が貴重でもあると思います。一概に、バッテリドライブのほうが良い/悪いとは申しません。ユーザーの方の好み、これまでの体験等にも左右され、聴覚にはある意味、絶対ということがありません。ともかく、バッテリー電源アンプのサウンドは、“聴き捨てならないサウンド”であることは確かです。

そのあと、充電器の取扱等の実習を行って、自宅に戻ったのは23時過ぎとなりました。



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