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新素材ファインメットコア搭載、トランス式パッシブプリアンプ!
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 店長が日々感じたことを、オーディオエッセイ風に綴ります。開発日誌、コラムなど、様々な内容を情報発信しています。
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皆さん!どの程度の音量で聴いていますか?

皆さん!どの程度の音量で聴いていますか?

手元に、ピークメーター付きプリアンプ(特別ご提供品 ピークメーター付プリアンプ“MASTERS CA-777M/CUSTOM)があるので、試みに、検証、検討してみました。

まず、皆さんが自分の部屋で聴く音量の最大を90dBとしましょう。この音量は持っている音量計でチェックすると、かなりうるさいです。防音設備がなければ、少し近所迷惑な音量です。その時、スピーカーからはどの程度の音圧を出しているのでしょうか?

次にスピーカーからヒアリング位置までの距離を2mとしましょう。その位置で90dBの音量ですから、そうすると1mの時よりも離れていて下がるので、そのために、スピーカーは90+6dB=96dBの音量を出していることになります。スピーカーの効率を90dB(1m/Ω)とすると、スピーカーには6dB分パワーが入っていなければなりません。6dBの音量アップはアンプパワーで4倍の4Wになります。(但し、ステレオですから、2本のスピーカーでパワーを分担すると考えると、片側アンプのパワーは2Wになります。)

この音量ではとてもうるさく、平均ヒアリング音量はこれから、20dB程度下がって聴いていることが実際のピークレベル計で分かりました。20dBというとパワーに換算すると1/100になります。すなわち0.02W(20mW)となります。この数字を小さいと思うことは間違いです。8Ωでの電圧は0.4Vです。

従って、アンプパワーは2Wもあれば充分実用になります。事実、真空管アンプにおいて2W程度で充分楽しまれている方が多いです。ある程度のパワーマージンを持ちたいとすれば、3dBアップで、4W、6dBアップで8Wあれば充分です。

アキュフェーズのAクラスアンプで、20Wでも、音量が足りないというオーディオ誌でのテストリポートを見たことがありません。評論家さん達はしっかりしたリスニングルームで、それなりの音量で聴いています。それでも、20Wで充分なのです。

販売しているアンプは10Wというとスモールパワーと思われがちですが、これはある程度大きなパワーを表示すれば売れるという、オーディオビジネスがちらつきます。私が山水の在籍時、このような考えはありましたが、売るためにはハイパワーは大きな要素になりました。それから、今の立場になって考えると、上記のように大きなパワーはあまり必要としないのです。

それにしても、ピークメーターの動きはオーディオの“眺める楽しみ”を教えてくれます。ピークメーター付きプリアンプの美しさに見とれています。


特別ご提供品プリアンプ“MASTERS CA-888BL/PHcustom”

特別ご提供品プリアンプ“MASTERS CA-888BL/PHcustom”をエージングを兼ねていろいろ聴いてみました。

特別ご提供品のMASTERS CA-888BL/PHcustomは1台限りで作ったので、やってみたいことを搭載した意欲的なプリアンプです。

そのユニークなワイドユース

  1. API2520フォノイコライザー回路を搭載しました。APIでは2520の出力を自社製(API)のライントランスでバランス出力することを想定しています。このトランスは山水在籍時、アメリカ出張の際、現地で購入したもので、それから長期間、私の机に中で眠ったままになっていました。ずっと、いつか使ってみようと思っていたバランスライントランスです。このトランスはけっこう大きく、APIコンソールにフォノイコライザーとライントランス含めた基板ユニットになっていました。今回は、付属回路を削除して、フォノイコライザーとライントランスでフォノスター時をまとめました。ですから、フォノバランス出力だけを使うことが出来るようにフォノEQ出力スイッチを設け、ON/OFFできるようにしました。このバランス出力をバランス増幅プリアンプないし、ボリウム付きバランス増幅パワーアンプに接続すれば、バランス増幅アンプでプロ用仕様でAPIユニットのパフォーマンスを楽しめます。
  2. MCカートリッジ対応はタムラ製MCトランスを内蔵しています。昇圧比は20倍とオルトフォンタイプには少し昇圧比が足りないですが、APIフォノステージのゲインが充分あるので、使えます。また、デノンdl103タイプ、オーディオテクニカの12Ωインピーダンスカートリッジも充分使えます。。
  3. もっとも、1項のようなことをしなくとも、このプリアンプはバランス増幅ラインアンプを内蔵しているので、スムーズな信号の流れで、バランス伝送・バランス増幅サウンドが楽しめます。

ヒアリング感はどうか?

  1. CDが登場して35年、そのサウンドの限界は皆さん、感じていると思います。けれども、CDの良さは取扱が簡単、長時間楽しむことができる特長があります。SACDになればそれなりにサウンドは改善されますが、やはり、何か違和感あるサウンドなのはアナログレコード、テープを聴いてしまうと、わかってしまいます。今更、アナログレコードに戻ることはできませんが、手持ちのレコード在庫で充分楽しむこと、レコードの表、裏をひっくり返す面倒を我慢すれば、そのスムーズなサウンドが、やはりこれが本当のサウンドではないかと感じてしまいます。
  2. 幸い、私のようなレジェンドオーディオ人間は、ある程度の数のカートリッジをいろいろ持っているので、交換して楽しむこともできます。

ヒアリング時の接続はフォノイコライザーのバランス出力をZBバランス増幅パワーアンプに接続しています。

MMカートリッジで聴く(カートリッジ:ピッァリングMP/AC)

このカートリッジは当時、安価(当時¥6,300)で、出力が高く(6mV)、針圧が4g-6gと高く、どちらかと言えばDJ用とされたものですが、あえて、入手してみてその素直なサウンドに気に入っています。どのレコードを掛けても、そのサウンドバランスは中庸で聴き疲れすることがありません。このプリアンプで聴くと、さらに、さわやかで、分解能良好のサウンドが聴けます。シンフォニーのような大規模な音源では、更に気持ち良いサウンドが聴けます。混濁感など、皆無です。当方で販売していた“フィメールボーカル”の本来のアナログレコードでは、さらに密度濃いサウンドが聴けてしまいます。

MCカートリッジで聴く(カートリッジ:オルトフォンMC ROMAN)

このオルトフォンカートリッジはSPUよりもさわやかで切れ味が良いカートリッジです。すぐ、フィメールボーカルアナログレコードで聴いてみました。
まずはガッツな行方サウンドが奥村チヨ、渚ゆう子が聴き取れます。この感じはボーカルがそう聴こえるのではなく、カラオケ(バックオケ)のサウンド処理が素晴らしく躍動感にかられます。このあたりはCD版“フィメールボーカル”はアナログレコードにかなわない感じです。
我田引水かもしれませんが、APIのスタジオサウンドの味わいがこのレコードに合致したのかも知れません。このプリアンプではMCカートリッジで聴く限りクラシックよりもポップス、ジャズのほうがぴったりすると感じております。

そう言いつつ、クラシックのシンフォニーではワルター指揮のコロムビア交響楽団(レコーディング用に編成したオケでストリングスが2プルト:4人編成で非常に少ない)でベートーベンの“田園”を聴くことにします。この録音はともすればハイ上がりバランスになりがちです。けれども、出てきたサウンドは編成が少ないだけに各部の動きがこの接続では聴き取れ、美しいカルフォニアサウンド(カラッとした切れ味の良い)を味わいました。このパフォーマンスはこのプリアンプのおかげが大分あるように感じました。久しぶりにこのようなサウンドを楽しみました。


2016年のイシノラボはどうだったか?

明けましておめでとうございます。
年々、時の移ろいが早くなるのは加齢によるものでしょうか?
けれども、私は自分なりにもがいて、日々を過ごしていますが、これがストレスにはならず、生きがいになっているのかも知れません。

皆さんから見たら、我田引水、自己陶酔、手前みそと思えるでしょう!
マスターズブランドアンプとしてささやかな進歩と言うか、進展と言おうか、おずおずと書き出してみました。

2017年はどうなるか?それはこれから、準備を始めております。
そして、皆さん、まずは心身の健康を維持しつつ、日々を生きましょう。

Zバランスパワーアンプの進化

バランス増幅を達成し、次は、パワーステージはL/Rバランス電源構成、電圧増幅(プリドライブ・ステージと言う)は別電源、トータル3電源構成で、より、Zバランス回路は進化し、より、表現力豊かでパワフルサウンドとなってきました。

これまで、RCA入力については、いったん、RCA~バランス変換回路と通して、Zバランス回路入力に導いておりました。
いろいろ検討した結果、RCA入力においても、ダイレクトにZバランス回路に入力し、バランス信号入力時とまったく同様なバランス増幅をおこなうことができるようになりました。
プリアンプ、CDプレーヤーの出力がRCA出力で、バランス入力時と同じZバランス増幅のパフォーマンスが得られます。
アドバンストZバランス回路として、紹介しております。

Zバランスプリアンプの完成

フルバランスプリアンプ“MASTERS CA-888PZBシリーズ”として製品化

Zバランス・プリアンプができないものかと、ずっと考えておりました。かつて山水に在籍して、C-2301開発時、ラインアンプの方式について悩みました。
結局、ラインアンプは非反転アンプをHOT側、その出力を反転アンプに導き、COLD側として、商品化致しました。
それから、プリアンプのバランス増幅が気になりながら、山水からリタイヤ―し、それから、長い年月が流れました。
マスターズブランドのプリアンプとして、究極のローノイズ、低ひずみ、そして、優れたサウンドであるトランス式パッシブプリアンプに活路を見出し、多くの皆様に支持を頂いております。
その一方で、アクティブ素子プリアンプとして、Zバランス回路を搭載したアンプの検討を続けて参りました。
ようやく、Zバランス増幅プリアンプとして製品化でき、大好評をいただいております。そして、トランス式パッシブプリアンプにノイズ、低ひずみについてはかないませんが、Zバランスプリアンプの、アドバンストZバランスパワーアンプと組み合わせたときのサウンドパフォーマンスの気持ちよさは、驚きます。どうして、そうなるのかは分かりません。

私は以下のように考えています。
すなわち、私は、2016年、オーディオ誌にオーディオを味覚に例えて、“電気的特性は栄養価の表示のようなもので、そこからは味の良さは分からない。”と記述しました。確かに、現在のオーディオ技術では、電気的特性で音質の表現はほとんどできません。

さらに、ヘッドフォンのバランスドライブもそのままの回路構成でできます。
但し、Zバランスプリアンプの出力は純粋にバランス出力だけになるので、
Zバランスプリアンプ出力からアンバランス(RCA)出力を取り出すことはできません。
また、このプリアンプは、リーズナブル・プライスで製品化が可能となったと思っております。

ファインメットパッシブプリアンプ

ファインメットコア搭載トランス式パッシブプリアンプ“MASTERS CA-777BC/FM”,バランス型トランス式パッシブプリアンプ“MASTERS CA-999FBG/Pとして製品化

ファインメットコア材については、オーディオ誌“管球王国”で活躍しておられる“新さん”がその優秀性を広報して数年以上を経て、高級真空管アンプにトランスとして、良好な評判のようです。

マスターズとして、始まりは、2015年12月に、あるオーディオファンからのリクエストで何とか製品化ならないものかと言う問い合わせがありました。
私のほうはまったくファインメットコアを入手するあてがなく、このお話はそのままになってしまいました。
そのあと、いろいろと探したところ、タムラ製作所の事業所近くのコア加工会社と連絡が取れ、社長さんとお話したところ、タムラ製作所にコアを永年納入実績があったとのことでした。

コアサイズ等を検討し、ファインメットコアをカットコア形状に加工いただき、2016年1月にファインメットコアを2個、入手できました。さすがに、安くはありません。
当然、磁性材料としての電磁特性は最高と言えます。肝心のサウンド(音調)は明るく、パワフルでいて、細部の分離表現は見事です。大編成の音源で混濁するような気配は微塵も感じられません。
すでに、数名の方がお使いになっておられます。

パッシブプリアンプでヘッドフォンが聴ける!

すでにブログ「MASTERSのパッシブプリアンプでヘッドフォンが聴けます!」に記述したように、CA-999FBG/ACを購入なさった方からの報告に始まりました。まずは本当に聴けるのか?
本当に良いサウンドで聴けたのです!
次に、電気的特性で、使える特性が出ているのかを調べました。これもOKでした。
そこで、私のところにある視聴用パッシブプリアンプでいろいろテストし、2週間前には、ファインメットコアのトランス式パッシブプリアンプにゼンハイザー(150Ωインピーダンスのヘッドフォン)で聴いたところ、さらに、すっきりした、切れ味良いサウンドが楽しめました。
近々、ヘッドフォン端子付きファインメットコア搭載パッシブプリアンプを製品化しようと考えています。

多数個ケミコン効果

多くのアンプの電源部にはケミコンが使われています。ケミコンはその内部構造から、超高域まで、電源インピーダンスを低く保持するのは簡単ではありません。けれども、そこまで考慮しなくともアンプの動作は特に問題ありません。
けれども、そのケミコンにより、アンプのサウンドに影響を与えているのは事実です。

1979年代、オーディオ全盛時にはケミコンメーカーはケミコン、とりわけ、整流ケミコンのおおもとであるブロックケミコンのサウンド改善に熱心に取り組みました。
ニチコンは山水にオーバル(楕円)型ケミコンを提案してきました。その中身は、円柱状に巻いたケミコンユニットから太い電極端子(タブと言う)を数本引き出し、電気的に超高域まで等価電源インピーダンスが低くキープされるというものでした。AU-D907に採用され、好評を得ました。
また、ケミコンに詳しいオーディオ評論家、故 金子秀男さんは日立コンデンサ等のケミコンメーカーと共同で、高音質ケミコンの開発に取り組んでいました。その成果がAUREXをはじめとするオーディオブランドのアンプに一時、採用されました。
結果は悪くはなかったですが、コストがかさみ、1990年以降は尻つぼみになってしまいました。
ケミコンメーカーは、納入数が少ないオーディオ向けより、当時から発展してきたスイッチング電源用ハイリップルケミコンのニーズが爆発的に増えて、オーディオ用ケミコンの開発改良は、その時点で終焉を迎えたと言ってよいでしょう。
そして、驚異的なハイエッチング技術の開発により、ケミコンは飛躍的に小型・大容量化して、工業用電源への用途が大多数になりました。
この進歩は静電容量が取れるもののケミコンの抵抗成分は増えているのです。
それ以来、電源用ケミコンのオーディオ分野での進展はなくなったと言ってよいでしょう。

マスターズアンプでは、オーディオ全盛時のケミコンを在庫し、優先的に使ってきました。
そのようなとき、2016年7月、長時間聴いても疲れない、そしてサウンドが絶対混濁しない、ほぐれた感じのアンプを作って欲しいとのリクエストを受けました。
その注文した方の用途は、1日12時間以上使うジャズバーで、アナログレコードを主体にジャズをJBLスピーカーで流すとのことでした。
そこで、個別ケミコン(ぜいぜいφ35くらいまでの)を多数個、また、ブランド、容量を替えて、トータル24個でそのアンプの電源部を構成してみました。アンプの電源部はこれらのケミコンでいっぱいになりました。これらを並列接続して、電源部が完成しました。
もちろん、ケミコンだけでなく、超高域の低電源インピーダンスのキープにフィルムコンも並列に接続しました。
この状態で、長時間エージング後、聴いてみて、私はそのしなやかで、まったく混濁のないほぐれた音調には驚きました。
パワフルさを出すには大きなブロックケミコンは効果があるのはこれまでさんざん経験済みですが、この年になって、このようなシンプルなアプローチでの体験は新鮮でした。
また、安定化電源でこのアンプを動作させてみましたが、このような音調は再現できませんでした。
以後、マスターズアンプは、φ20~30程度のケミコンを置くスペースが少しでもあれば、多数個ケミコン電源構成を実践しております。

パーマロイOPTによるサウンド

限定数のパーマロイコアによる出力トランスは好評で、あと2台分を残すのみになりました。
何と言っても、断然のひずみの少なさは、電気特性がヒアリング結果と相関が高いということは明言できます。多くの真空管アンプに感じられるおおらかさよりも、楽器、ボーカル等のサウンドの細やかな表情が聴き取れます。
その意味から、朗々と耳から血が出るようなALTECサウンドにはあまり向かないと思います。
それよりも、B&W、KEFのようなヨーロッパのひずみの少ない、音響研究が進んだスピーカーに合いそうです。かつて、スピーカーは進歩が遅いと言われ続けてきましたが、近年のヨーロッパを中心として、スピーカーメーカーの研究、検討成果が製品に反映されていると思います。
特に、キャビネット形状、キャビネット内の定在波処理、キャビネットの振動防止処理などなど素晴らしいと思います。唯一の難点は価格が高いことです。¥100万以上出さないと、これらのスピーカーは買えない。
思わず、愚痴が出てしまいました。

パーマロイコアにより、出力トランスをうまく設計し、合致した真空管回路で真空管パワーアンプを作れば、これまでにない音調のアンプができます。
イシノラボでは、残り少ない限定出力トランスの後継トランスの開発に時間が少しかかるかもしれませんが、努力する方針です。

アクリルプレートケースの素晴らしさ

2016年はアンプ型番の変更、デザインの変更があり、少なからず、戸惑いを覚えた方もおられると思います。
大友デザイナーの優れた感性と工夫により、輝かしいフロントパネル、それに何度も研磨、塗装を施して作られたサイドウッドのケースが、マスターズアンプに採用されております。このケースを採用したアンプは、アンプ型番にG文字を入れております。
透明アクリルプレートでブラッシュアップされたフロント面がつややかで、美しく輝いております。
マスターズアンプのような小規模ブランドにおいては、このケース作りは大友デザイナーの手仕事により生み出されています。
オーディオは観て、触れる楽しみは、少なからず重要と思います。
まだ、まだ、名人、大友さんは健在です。
ちなみにメーター付きアンプをご覧ください。

MASTERS CA-707 custom
プリアンプ MASTERS CA-707 custom

MASTERS CA-707 custom
プリアンプ MASTERS CA-707 custom


フルバランス増幅真空管パワーアンプ“MASTERS BA-218FBG/P300B゛

BA-218FBG/P300Bを製作致しました。

BA-218シリーズのパーマロイコア出力トランスと300B

これまで、BA-218に300Bを搭載するカスタムアンプは何回か製作してとても良好なサウンドが得られています。

今回、パーマロイコア出力トランスと300Bを採用したのは初めてです。

パーマロイコアの特長

これまで、何回か述べましたが、パーマロイコアの特長は透磁率が高く、その結果、感度に優れ、ひずみが少ないことが挙げられます。但し、コアの価格が高く、また、オリエント材に比べ、最大磁束密度が低いので、パワーアンプに採用するとなると、巻線を多くする必要があります。

パーマロイコアは、聴覚的に考えると、微小レベル、ひずみ感の敏感な領域で、優れた性能を示すと思われます。ビジネス的には、どうしても価格がアップするので、真空管パワーアンプでは、オリエント材の出力トランスがほとんどとなっています。

一方、電圧増幅用のトランスでは、ひずみ性能において、パーマロイコアが採用されています。MCトランスでは、パーマロイコアの採用が大勢です。

BA-218FB/Pへのパーマロイコアトランスの限定採用

限定数のパーマロイコア出力トランスが入手可能となり、すでに、あと3台分のトランスが残るときに、Sさん(初めてのお客様)から、フルバランス増幅真空管パワーアンプ“MASTERS BA-218FB/P”に直熱3極管を採用したいとのリクエストがありました。さらに話が進んで、300Bにしようということになりました。そのうえで、パーマロイコアトランスを搭載することで、話がまとまりました。

具体的には、BA-218FB/Pに300Bを採用するとなると、EL34の3極管接続はバイアス電圧-38V程度で動作するのに対し、300Bは増幅率が低く、バイアス電圧は、プレート電圧400Vにおいて、-80V~-84Vと深くなるので、電圧増幅回路に工夫を凝らさねばなりません。具体的には、高い電圧での増幅において、クリップすることなく、ひずみレベルを良好にすることが必要になります。

そこで、初段管は増幅率が高い12AT7(ECC81)として、低ひずみ動作になるように、電源電圧、カソード抵抗、負荷抵抗を決定しました。

12AT7(ECC81)はRCA、GE、松下と、さらに、◇マーク付きのテレフンケンをテストしたところ、ひずみ、ノイズ特性で、◇マーク付きのテレフンケンがベストの結果を得ました。やはり、定評ある真空管の性能を確認出来ました。

そのうえで、充分なスタガー比を取ったうえで、クロスフィードバックを3dBと軽く掛けました。
300Bは直熱3極管ですから、ヒーターはハム防止から、DC点灯は必須です。そのうえで、ヒーター電圧は4.6Vとわずかに低めとしてあります。このようにすると、300Bのライフは大幅(50%程度)伸びると言われています。

このような検討と製作を経て、アンプが動作し始め、いよいよ最終調整に入ります。フィードバック量の少ない真空管アンプは、アンプのオープンループゲインに、仕上がりゲインは座右されます。従って、L/Rチャンネルのゲインを揃えることは、バイアス条件との兼ね合いがあり、調整ノウハウが必要です。

最終的にL/Rゲインは±0.1dB以内に入り、残留ハムノイズは0.3mVレベルに収まり、かつ、ひずみ特性はヒアリングレベル(1W)で0.06%以下と極めて優秀な特性が得られ、かつ、最大出力は20W+20Wをクリアすることが出来ました。
こうして一応の完成をみて、次は長時間テストを実施し、8時間程度を3回繰り返しました。この期間、同時にヒアリング致しました。

出力トランスコア、コンデンサ、真空管はエージングを施すことによって、サウンドが安定し、サウンド品位も向上します。

聴いてみる

まずは、クラシックからです。今回の音源はDECCAの名プロデューサー、ジョン・カルショウの名作品を集めたCDとしました。

当時のウィーンフィル、そして、レコーディングロケーションとしてベストなゾフィエンザールの音源です。

特に、混変調ひずみが音響的にも発生しやすい、オペラのコーラス、オケ、独唱者たちが一斉に音、声を出す部分の分離度と奥行き感に留意して聴き始めました。

まずは透明でしみわたるサウンドはこれまでの真空管アンプにないサウンドです。
そして、グランカッサの一撃にも全体の音場は全く乱れず、圧倒的でした。

次に、ソプラノによるオペラアリアを聴きました。特に、往年の名ソプラノの響きの清純さに聞き入りました。

さらに、オーディオアクセサリー誌の付録の女性3重奏(ソプラノ、メゾソプラノ、アルト)による教会デモボーカルを聴きました。レコーディングがシンプルなせいか、アンプによるものか、教会内で、天上からの響きと思えるくらいの女性ハーモニーに浸れます。

特に、モーツァルトレクイエム“ラクリモサ”では、思わず涙ぐむほどの感動を覚えました。

次は、ジャズ音源を聴くことにします。いつも聴くチャンスが多いのは、ビル・エバンストリオの“ビレッジ・ヴァンガード”でのライブCDです。お客さんからの、お皿をぶつける音が何とリアルなことか。また、各楽器の分離感は素晴らしい。このアンプの音調は、どちらかと言うと寒色系のすっきり感を覚えます。

よく、真空管アンプはゆったりしたサウンドと言われますが、この300Bアンプはそうではありません。和食の料理人が包丁で切った“お造り料理”のような切れ味を感じます。
ともかく、これまでの多極管アンプのサウンドとかなり違います。むしろ、よく作られた半導体アンプに磨きをかけたようなサウンドと私は感じました。

オーディオにかかわって、半世紀になりますが、まだ、まだ、経験不足を感じるし、興味深い現象に出会います。

そして、このアンプはSTAXイヤーSPをドライブするようにすることも可能です。おそらく、素敵なSTAXサウンドが出てくるでしょう。

素敵なフォルム

撮影した画像に示すように、アクリルプレートのフロンパネルに、アンプ上面には300Bが輝きます。割と、コンパクトなサイズにも収めることが出来ました。

興味のある方は、どうぞ、ご一報ください。

MASTERS BA-218FBG/P300B
フルバランス増幅真空管パワーアンプ MASTERS BA-218FBG/P300B

MASTERS BA-218FBG/P300B
フルバランス増幅真空管パワーアンプ MASTERS BA-218FBG/P300B


STAXイヤースピーカ/ヘッドフォン バランスドライブアンプ“MASTERS SX-3000BD”を改めて聴いて測定してみて

お話の始まり

先日、Hさんから、STAXイヤースピーカ/ヘッドフォン バランスドライブアンプ“MASTERS SX-3000BD”のカスタム品(バランス入力1系統のみ)で真空管フォノイコライザーを聴きたいとの問い合わせがありました。

真空管フォノイコライザーはRCA出力で、バランス出力がありません。接続には、ホット側出力のみ対応する変換ケーブルではバランス増幅アンプがうまく動作しません。
バランス入力対応(入力ですぐにRCAに変換する回路構成)のアンプでは問題ありませんが、何とかしてほしいとのお話でした。

納入後の性能、パフォーマンスを診る。

数日してアンプ類は届きました。この“SX-3000customの”内容を説明しましょう。

  1. STAXイヤーSPが聴けるのは言うまでもありません。それに加えて、5W+5Wのパワーアンプとしても使えるようになっています。もちろん、スピーカーの出力はスイッチでON/OFFできるようにしてあります。従って、パワー管は6V6GTを3極管接続で採用しております。
  2. 通常のヘッドフォンは使えます。また、バランス増幅の特徴を生かして、4線式のヘッドフォンなら、バランスドライブできるようにXLR端子が装備されています。
  3. このカスタムアンプは、入力はバランス専用とのリクエストに応えて、入力はXLR端子1組だけです。音量調整は4連ボリュームでおこない、さらに、L/Rレベルの微調整にL/R専用ボリュームが付いています。

測定してみる

そうして、まずはアンプを測定してみました。このアンプは約1.5年前に製作したセットです。納入後の経年変化も含めて、チェックは興味あり、重要な事項と思いました。

  • 残留ノイズを測定してみました。残留ノイズの測定にはどのような帯域で測定するかで大きく測定値が変わってきます。そもそも、JISやIHFの残留ノイズ測定法はメーカー側に有利に決めてあり、測定用フィルター低域はカット、高域も15kHzくらいでカット、従って、このデータが良いと言っても、“ブーン”というハムノイズがあってもそれは測定データに出てこないのです。
    マスターズではそれはおかしいと低域はカットせず、高域は30kHzまでの範囲で測定しています。ですから、ハムノイズがあればすぐ対処・改善するようにしております。
    スピーカー出力で測定してみると、L/Rとも250μV以下で、真空管アンプとしては非常に優秀、通常の半導体アンプと同程度の少なさです。そのうえ、ノイズ成分にハムノイズ成分はオシロで監視し、ほとんど検出できませんでした。
  • 次はひずみ(高調波特性)を測定してみると、極めて優秀です。特に、小レベル(0.5W)時のひずみは真空管アンプであるのに、0.05%以下と良好で、奇数次ひずみも少なかったです。さらに、パワーを出していくと、NFBの少ない真空管アンプにふさわしいソフトクリップ傾向です。また、1k/10kHzのひずみレベルも同等です。このアンプは、NFBは3dBしか掛けていないので、真空管アンプ回路の良否を見せてしまいます。また、NFBが少ないだけに極めて発振安定度(発振するわけがないほど、NFBが少ない)は抜群に優秀でした。
  • 周波数特性も極めてワイドレンジ、10~30kHzにおいて、-0.3dB以内に収まっています。特に、低域は超低域の周波数特性が落ちていると、プログラソースのサウンドずっしりさが発揮できないことをよく経験します。
  • STAXイヤーSPへのドライブ電圧のリニアリティは、500Vrmsを軽々と超えます。測定用のアナライザーを高電圧で壊す恐れがあるので、極めて短時間測定しました。

聴いてみる

少し、安心したところで、聴いてみることにしました。私に言わせれば、電気的測定は料理に例えれば、栄養データ(カロリー、糖分、タンパク質等)みたいなもので、電気的測定データが優れていても、聴いて(食べて)おいしいとは限りません
まず、STAXのイヤースピーカーからヒアリングすることにしました。

  • クラシック、シンフォニーを聴いてみる。すぐ感じるのは、圧倒的な音圧感です。けっこう、豪快なサウンドです。
  • ジャズのビル・エバンスの傑作、ビレッジ・バンガードのライブを聴きました。まず、お客様のノイズが生々しい。それにシンバルの一撃が浸透的です。ウッドベースの動きも敏感に感じます。
  • 次に、ヘッドフォン、それも最近買った、ゼンハイザーで聴きます。上記、音源で感じるのは、凄い低域のサウンドです。ゴリゴリとした低音は圧倒的です。さらに、バランスドライブ接続すると、それにすっきり感が加わります。
  • 番外編かもしれませんが、スピーカーで聴いてみます。これがまた、すっきり、スムーズ、そして、けっこう迫力あるサウンドです。半導体アンプのようなハードさのない、きびきびしたサウンドでした。
    このアンプのパフォーマンスはバランス増幅、バランスドライブの良さとアンプ自体の性能の良さがあるのだと思います。とりわけ、わずか、3dBのNFBが功を奏しているかもしれません。特に、6V6を3極管接続することは、非常に優れたリニアリティが得られました。

RCA→バランス変換アンプを作る

そして、Hさんのリクエストである、真空管フォノイコライザーがこの“SX-3000custom”で聴けるように、バランス変換アンプを製作しました。回路はホット、コールドともに独立してバランス変換して、低ひずみ、ローノイズの変換アンプが出来あがりました。RCA入力は2回路設けて、使いやすいようにしました。
真空管フォノイコライザーはCR回路で、かつ、MCトランスを内蔵してあります。
まず、電気的動作として、“SX-3000custom”の動作は非常に良好でした。

次に、アナログレコードを掛けて、STAXイヤースピーカーで試聴することにします。

はじめは超Hi-Fi録音として有名なTELACレコードです。パイプオルガンが加わるサンサースのSYM NO,3です。極めて、ノイズ少なく、ひずみ感が皆無で、見通しの良いサウンドです。オーケストラの遠近感もよく聴き取れます、そして、いよいよ、パイプオルガンの低音が静かに確実に、迫ってくる感じが聴き取れます、そしてフィナーレでは超低音も含めてfffで終わります。恐怖感を覚えました。同じ、箇所をゼンハイザーのヘッドフォンでは、さらに低域のドライブ感がものすごく、ダイナミックヘッドフォンのパワフル感もいいもんだ!という境地に浸りました。
次は、ダイアン・シュアーのフィメール・ジャズボーカルです。豊かな声量、行き届いたニュアンス、それにスイングするバックオケ、ジャズボーカルがどのヒアリングでも楽しめますが、ナチュラルな雰囲気を楽しむならSTAXイヤーSP、切れ味の凄さを感じたいなら、ゼンハイザーのヘッドフォンでした。もちろん、通常のスピーカーではのびのびしたボーカルを味わえます。

hanasi


絹巻線が見つかりました!

たまたま、パッシブプリアンプ用トランス巻線に適合する太さの絹巻線が1種類のみ、数台分、見つかりました。

絹巻線の用途は、巻線の絶縁材料になる絹の静電容量が少なく、高周波機器のコイルに使われます。
オーディオ用には、特に、実績はありませんし、やってみたとの報告も聞きません。
とりあえず、試作して、ヒアリングしたところ、より静寂なサウンドを感じました。

そこで、興味のある方!
パッシブプリアンプのトランス巻線に絹巻線を使用した仕様品のパッシブプリアンプの注文を数量限定で受け付けます。
なお、電気的性能はオーディオ帯域(10~100kHz)では、巻線種類で差異はありません。

価格は、絹巻き線のタップ配線処理作業に時間と手数がかかりますが、それほどの上昇はありません。
ご興味のある方は、お問い合わせ下さい。

【対象機種】
・CA-777G/AS
・CA-777G/AC
・CA-999FBG/O
・CA-999FBG/P(近日発売予定)

なお、CA-999FBG/ACは、対応する絹巻線の在庫がないので、対応が困難です。


パッシブプリアンプでヘッドフォンヒアリング

パッシブプリアンプでヘッドフォンヒアリングしています。

ゼンハイザー・ヘッドフォンを購入

先に、パッシブプリアンプでヘッドフォンが聴けることを報告しましたが、私の持っているヘッドフォンの音質がそれほどでないことに気が付きました。オーディオテクニカの安物です。
ヘッドフォンの発音エレメントはそれほどの差異がないから、ヘッドフォンでの音質が大きくないと勝手に思い込んでいました。
安物ヘッドフォンでもけっこう良好なサウンドであることを認識して、もう少し、良好なヘッドフォンを探してみることにしました。
周囲の方に聞くと、ゼンハイザーのヘッドフォン、それもHD800か、800Sが素晴らしいという意見が多かった。
それではと気になる価格を調べるとびっくり!価格ドットコムで安値をチェックしても、¥149,660もする。資金不足で断念。そこで、リーズナブルな価格で評判の良いHD598を買った。

HD598のインピーダンスは50Ωでも、MASTERSのパッシブプリアンプにインピーダンスマッチングが取れます。
数日後、手元に届き、聴き始めて、満足感に浸っております。

ヘッドフォンヒアリングは、周囲に迷惑をかけることなく自分だけのサウンドを楽しめるので、オーディオマーケットで伸長しています。
けれども、大音量で鼓膜を痛めないように注意しましょう。熟年期に難聴という障害が起こりかねないからです。

トランス式パッシブプリアンプ“CA-777G/AS”(相当品)で聴く

オーディオ雑誌の付録についてきたジャズボーカルCDのサウンドが新鮮に聴こえるので、これで、ヒアリングすることにしました。
ヘッドフォンとの接続はパッシブプリアンプの出力とヘッドフォン端子ソケット間をシールドケーブルでつなぐだけのシンプルな聴き方です。

スタートはオーディオチェック用として、L/R、位相チェック用にフィメール・ナレーションとジャズボーカル(10秒程度)です。それが済んだあと、ジャズバンド付きフィメールボーカルです。
何と耳がマイクになったような感じです。彼女のナレーションの独特の味わいが感じ取れて、ボーカルの細やかで個性的な感じが聴き取れます。そして、ジャズボーカルになるとバック楽器音がレンジ広く、表情豊かにサポートして、そのうえで彼女の日本人ばなれしたボーカルがこれほどのニュアンスがあるとはこれまで思えませんでした。当然、まったく、最上級の静けさの中から、サウンドが聴こえるのは驚きです。
特にしっとりして透明なサウンドは素敵です。

ファインメットコア搭載トランス式パッシブプリアンプ“MASTERS CA-777BC/FM”(相当品)で聴く

次に、特性・音質確認用に、注目のファインメットコアで、同じ巻線のコアでトランスを作りました。

電気的特性はすでにブログで報告させていただきました(「ファインメットコアのパッシブプリアンプへの採用検討」)。

サウンドもスピーカーヒアリングにおいても報告させていただきました(「MASTERSのパッシブプリアンプでヘッドフォンが聴けます!」)。

ファインメットは明るく、パワフルです。気のせいか広がり感を感じます。編成の大きな音楽、エネルギーを感じたい方にはぴったりです。

重ねて申し上げますが、マスターズパッシブプリアンプによるヘッドフォンヒアリングは、アンプによるヘッドフォンヒアリングとは別世界の静寂でリアル感溢れるサウンドが楽しめるでしょう。

注意ポイント

CDプレーヤーのサウンド品位が低いと、せっかくの素敵なサウンドも台無しです。
大別して、1ビット(後期フィリップス系)系のCDプレーヤーよりもマルチビット系CDプレーヤーのほうが、情報量が多く、こちらをお勧めします。
私の使っているSONY CD-777は、他のCDプレーヤーに比べ、PP~FFの表現において、サウンドの緻密さをヘッドフォンヒアリングでは特に感じます。
最近のDACなら、さらに良いサウンドが聴けるでしょう。

皆さん、パッシブプリアンプのさらなる使い方で楽しんで下さい。

最近、海外製の超高価な(¥170万)パッシブプリアンプの評価が高いです。
車購入並みの資金をオーディオに投入するよりは、高品位のサウンドをリーズナブルな価格でお届けすることに、マスターズは努力しています。


MASTERSのパッシブプリアンプでヘッドフォンが聴けます!

バランス型トランス式パッシブプリアンプ“MASTERS CA-999FBN/AC”ユーザー様からの驚きのレポート

先週、バランス型トランス式パッシブプリアンプ“MASTERS CA-999FBN/AC”をお買い上げになったM.T.さんから、びっくりするメールが送られてきました。

その内容は、次のようなものでした。

  1. このパッシブプリアンプのバランス出力端子にヘッドフォンバランスドライブ用接続ケーブルを接続し、そして、お使いのヘッドフォン(インピーダンス:70Ω)をこのケーブルにつなぐ。
  2. パッシブプリアンプのバランス入力端子にD/Aコンバーター(出力インピーダンス88Ω)のバランス出力を接続し、CDをヘッドフォンヒアリングした。
  3. 結果、大変良好なサウンドで聴ける。

バランス型トランス式パッシブプリアンプ“MASTERS CA-999FBN/AC”でのヘッドフォン使用の考察

私には、MASTERSトランス式パッシブプリアンプでヘッドフォンを聴こうとする発想はありませんでした。
M.T.さんからは、使い方に問題はないかという問い合わせもいただきました。

冷静に考えると、バランス型トランス式パッシブプリアンプ“MASTERS CA-999FBN/AC”インピーダンスは120Ω程度ですから、接続した入力機器(D/A)のインピーダンスは88Ω、ヘッドフォンのインピーダンスは70Ωですから、インピーダンスマッチングはほぼ取れており、パッシブプリアンプの減衰量は0~66dBで、問題なく音量調整できることが分かってきました。M.T.さんには問題ない使い方であるとのお返事をしました。

前述したように、まったく想定していない使い方であったので、私にとっては少し衝撃でした。。
しかし、まったく想定していない使い方であったのだから、想定すれば問題がない!想定していた考え方は万全ではない!

トランス式パッシブプリアンプ“MASTERS CA-777NS”でのヘッドフォン使用の考察

それでは、トランス式パッシブプリアンプ“MASTERS CA-777NS”ではどうなるだろう?という興味が沸き、同様の実験をおこないました。

測定データに示すように、600Ω出力インピーダンスの発振器をCA-777NSに接続し、CA-777NSの出力に手持ちのヘッドフォン(インピーダンス32Ω)をつなぎ、ATTレベルを3ポジション選択し、その周波数特性を測定しました。

その結果は測定データに示すように極めてフラットでワイドレンジを得ました。
測定データは、絞った音量位置(-48dB),中間位置(32dB),やや減衰量の少ない(26dB)位置で、フラット・ワイドレンジでした。
また、ひずみも測定できる最小電圧レンジ(0.3V)で測定してみると、発振器と同じレベル(ひずみ:0.007%)でした。

安心して、今度は手持ちのCDプレーヤー(出力インピーダンス:600Ω)をCA-777NSに接続し、CA-777NSの出力に手持ちヘッドフォンを接続し、音楽を聴いてみました。そのサウンドは私には全くひずみ感なく、まったくノイズ感のない、クリヤー、パワフルサウンドを味わうことができました。

MASTERSトランス式パッシブプリアンプのヘッドフォンアンプとしての用途

近年、ヘッドフォンリスニングの機会は増えてきて、優秀な高音質ヘッドフォンが登場してきています。

MASTERSのパッシブプリアンプで、プリアンプ機能だけでなく、ヘッドフォンも極めて高品位リスリングできます。
パッシブプリアンプは電源がないので、電源品位や電磁波ノイズがどうこうという問題がまったくありません。
極めて、MASTERSパッシブプリアンプは優れたヘッドフォンアンプでもあることを発見できました。

ちょうど、外観をブラッシュアップした、バランス型トランス式パッシブプリアンプ“MASTERS CA-999FBGシリーズ”とトランス式パッシブプリアンプ“MASTERS CA-777Gシリーズ”を新発売しました。
ご注目下さい!!

MASTERS CA-777NSにおけるヘッドフォン負荷・周波数特性

トランス式パッシブプリアンプ“MASTERS CA-777NS”におけるヘッドフォン負荷・周波数特性


バランス伝送・増幅におけるプリアンプの意義

電磁波ノイズ対策とバランス伝送・バランス増幅

パワーアンプにおいては、バランス増幅でスピーカーを+,-の両側から(ちなみにスピーカーユニットはフローティング機器で極性がないし、グランド電位もない)ドライブすることは、スピーカーユニットからの逆起電力のコントロールに有益だし、プッシュプルドライブであるから、ユニットへの電力供給能力は高い。その結果、パワフルサウンドが生まれるのだと私は思っています。

それではプリアンプの場合はどうなのでしょうか?プリアンプの負荷はパワーアンプの入力インピーダンスですから、通常、10kΩ以上と高く、電流供給能力は必要ありません。むしろ、ノイズを混入させたり、ひずみを増加させたりしないことが重要です。

近年、スイッチング,インバーター電源や携帯電話の普及で、かなりの電磁波ノイズが、電源から、オーディオ入力へと入り込みます。ところが、電磁波対策を施すと本来のオーディオアンプとしての音質が劣化しやすいことは、電波規格の厳しいCE規格試験対策を施すと体験できます。そのあたりを考慮したりして、いろいろなノイズ抑制アクセサリーが販売されていますが、その効果のほどはいろいろです。

オーディオ信号の伝送には、オーディオでは2~3mくらいの距離なら、RCAケーブルで充分と言われているようですが、近年、バランス伝送が少しずつ普及してきました。
その狙いは100年くらい前に遡ります。

遠距離の電話線伝送(特にアメリカ大陸間電話回線)で、ノイズ混入に悩まされた打開策として、ホット,コールド間のバランス信号にグランドラインを含めた3線式(バランス)伝送で、解決してきました。
また、数百メートルに及ぶコンサート会場(PA/SR)機器間の信号伝送は、バランス伝送が必須です。バランス伝送により、スイッチングノイズや照明機器からのデジタルノイズに悩まされることがないのです。このノイズ排除能力の基本理論は、対グランドラインから伝送ラインの飛び込むノイズ(コモンモード・ノイズ:例えば電磁波ノイズを含む)がバランス伝送では相互に位相が逆になっているので、ノイズを打ち消してくれるのです。少なくとも、バランス受け入力のあるプリアンプはこのポイントでノイズの点で有利です。

次に、アンプに入力されたオーディオ信号も電源からのノイズ(電磁波ノイズを含む)が増幅回路に混入してきます。その影響はとても数値化できるほどの大きさではありませんが、定性的に混入すると言えます。私はプリアンプといえども、バランス増幅して、コモンモード・ノイズを打ち消して、ノイズが発生しないバランス増幅が良かろうと、最近になって思うようになりました。大好評をいただいているバランス型トランス式パッシブプリアンプ“MASTERS CA-999シリーズ”は、単巻トランスによる電圧増幅になりますが、バランス伝送・増幅しているので、この方式も優れた方式と言えましょう。

サンスイのXバランス回路とプリアンプ回路

かつて、サンスイ在籍時、Xバランス増幅パワーアンプ“B-2301”/“B-2201”の製品化を終えて、次はプリアンプの製品化の段階になりました。モデル名は“C-2301”と決まりました。肝心のプリアンプ回路については、“B-2301”/“B-2201”がバランスダイレクト入力・増幅の機能を備え、Xバランス回路の能力を100%引き出すことを目指しました。

そうなると、プリアンプ回路もバランス増幅であるべきであるものの、当時は、Xバランス回路はパワーアンプに搭載するという観念が強く、プリアンプ部ラインアンプ回路構成は、ダイアモンド作動回路でホット側を構成し、その出力をダイアモンド作動回路で反転回路として、バランス増幅をおこなうかたちとして、やむなく製品化しました。
その後、“C-2301”の次期プリアンプ回路は、確か、バランス増幅をやめて、アンプ出力をトランス結合させて、バランス出力を構成しました。

それから、30年近くの年月が流れましたが、つい最近まで、私はプリアンプのバランス増幅はブリッジ回路により、2台のラインアンプでバランス出力を構成し、RCA入力の場合はバランス変換回路で増備せざるを得ませんでした。そうなると、バランス型トランス式パッシブプリアンプ“MASTERS CA-999FBGシリーズ”のように、トランス・ダイレクトバランス変換回路がベストと思いました。

プリアンプ用Zバランス増幅回路(PZB)

つい最近、Zバランス回路の負荷抵抗を高くして、測定したところ、驚くほど低ひずみが得られました。また、出力インピーダンスは0.22Ω以下と、パワーアンプ並みの低インピーダンスです。回路常数の検討と電源構成の検討から、プリアンプ用Zバランス回路が完成し、製品化にこぎつけるパフォーマンスになりました。
特筆すべきは、プリアンプ用Zバランス回路はRCA入力、バランス入力ともに、差動入力として動作し、完全バランス増幅・出力とすることができたことです。
前述したように、アンプとして完全バランス増幅するので、コモンモード・ノイズ(電磁波ノイズ等)成分はこのバランス増幅により打ち消しあい、オーディオ信号に電磁波ノイズが混入することは全くありません。
さらに、副次的な特長として、ヘッドフォンのバランスドライブも極めて動作マージンを以て、動作できます。価格の高価なパーマロイ、ファインメット材を使うことがないので、販売価格を引き下げることができ、気軽にバランス増幅サウンドを楽しめます。
どうか、プリアンプ用Zバランス増幅回路(PZB)搭載フルバランスプリアンプ“MASTERS CA-888PZBシリーズ”にもご注目ください。

Zバランスプリアンプ,ヘッドフォンバランスドライブ回路 ブロックダイアグラム
Zバランスプリアンプ,ヘッドフォンバランスドライブ回路 ブロックダイアグラム


チャンネルデバイダのモデルチェンジ

経緯

クロスオーバー周波数を連続可変できるマスターズのチャンネルデバイダは、発表以来大好評で、予想を超えるご注文をいただき、キーパーツが無くなってしまいました。
キーパーツとは、周波数可変するCカーブ4連ボリュームで、もともとボリュームメーカーに特注したものです。

ボリュームは、AカーブやBカーブは標準品として入手可能ですが、Cカーブとなると、まず入手は特注となります。トーンコントロールやフィルタ回路において、目盛がdBリニア対応するにはCカーブが必要なのです。

さて、マスターズにおけるCカーブボリュームは、2連Cカーブの在庫はそれなりにあります。

2連Cカーブでは、12dB/octの減衰カーブを実現するには、チャンネル当たりで2連Cカーブが必要です。ステレオでは4連ボリュームが必要になります。

新しいチャンネルデバイダ

前述の理由から、2連Cカーブボリュームを採用しますので、モノラルタイプになります。
デザインスケッチに示すように、フロントパネルの変更はあまりありません。リアパネルは当然モノラル対応になります。

気になる価格は2台1組で、従来のステレオタイプに比べ、できるだけ価格を抑えました。
最高のオーディオシステムといわれるチャンネルアンプシステムにお役に立てることを願っております。

新製品のイメージデザインスケッチをご覧ください。
モデル名は“MASTERS CD-300M”となります。
もちろん、クロスオーバー周波数はご希望に沿って設計致します。

MASTERS CD-300M
MASTERS CD-300M フロント

MASTERS CD-300M
MASTERS CD-300M リア

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