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高効率ホーンドライバー用パワーアンプについて

パワーアンプとスピーカーとの関係

パワーアンプとスピーカーとの関係をシンボルに使って、【図1】に示します。パワーアンプは一般的な半導体パワーと仮定します。仮に、接続するスピーカーのインピーダンスを8Ω、効率90dBとします。効率90dBとは、スピーカーに1Wの入力(2.83V/8Ω)を加えたとき、1m離れた時点に発生する音の大きさを音の単位をデシベル(デシベルとは、電話発明のベルのあたまにデシ(1/10の意味))を付けて表します。

音の単位は、フォンということがかつて一般的でしたが、現在ではデシベルで表します。静かな部屋の暗騒音は30dBくらいなら、大変良好なリスニングコンディションと言えます。ちなみにスピーカーの特性を測定する無響室の暗騒音レベルは20dBがやっとです。(厳重な防音設備が施されます。)イシノラボのリスニングスペースの暗騒音レベルを測定してみました。48dBでした。一般的にエアコンをつけると暗騒音レベルは10dB以上、上昇します。夏のオーディオリスニングは不利な条件です。
ところで、90dBの音はかなりうるさい大きな音です。連続音ですと、5秒も続けば近所迷惑になります。
このとき、アンプに必要な入力電圧は、このパワーアンプの増幅率を10倍(20dB)とすると、2.83Vの1/10の0.283Vになります。プリアンプから、0.283Vをパワーアンプに加えればそうなります。
そこで、高効率ホーンドライバーをこのアンプに接続したら、どうなるでしょうか?ホーンドライバーは非常に高効率です。ここでは110dBとします。110dBの音はジェット機離陸を近距離で聴いたことに相当するくらいの大音量です。長時間聴くと、難聴になります。ちなみにオーケストラのFFFでも指揮者の位置で110dBを超えることはありません。例外として、グランカッサの一撃では110dBを超えることはあるでしょう。
“ちょっと待って!”という声がかかりました。“私は1mという近距離で聴くことはないです!”、“スピーカーから4mくらいの距離で聴きます。
110dBという音量は2mと倍の距離で聴くと、6dB下がり、104dBになります。4mとなると、さらに6dB下がって、音量は98dBになります。これくらいの大音量では、少なくとも、難聴になることはありません。それなら、ホーンドライバーから出る音量はもう少し大きくでるようなマージンがあっても良いとなると、1m距離で6dBアップさせると110dB+6dB=116dBの音量になります。ホーンドライバーに入る電圧は2倍になり、電力に換算すると4倍の4Wになります。ちなみにホーンドライバーの耐入力は4~5Wに作られています。パワーアンプの最大出力は4Wもあれば充分過ぎることになります。私は、ホーンドライバー用アンプの最大パワーは2W~3Wが最適と思っています。
ところが、オーディオアンプメーカーからは小出力のパワーは販売されていません。例えば100Wアンプで、ホーンドライバーを動作させることは、ホーンドライバーを破壊させるかも知れない恐ろしく乱暴なことだと思います。

パワーアンプのゲインと残留ノイズの関係

前述の事項をパワーアンプの性能面で記します。10倍(20dB)のゲインを持つアンプに110dBのホーンドライバーを接続すると、少しの入力で、大きな音が出てしまいます。プリアンプのボリウムを少し上げただけでそうなってしまう現象が発生します。それは我慢するとして、アンプのノイズ成分は90dBのスピーカーを接続したときより、10倍(20dB)も大きなノイズが再生されます。これでは、音楽成分にノイズ成分が相対的に大きく聴こえてしまいます。せっかくの高効率もノイズが大きく聴こえてしまっては困りものです。
その解決法は、パワーアンプの増幅度を上がった分だけ下げれば、ノイズ成分は下がってきます。簡単で多くの場合、なされる方法はNFB量を増やすことです。NFB量を増やせば、ゲインは下がります。けれども、パワーアンプのS/N比はノイズ成分が下がった分だけ増幅度が下がるので、S/N比(ノイズ/再生信号レベル)は変わりません。
NFB量を増やすことは、アンプ自体(オープンループと言う)の周波数レンジを広げないとアンプとしても発振安定度を悪化させます。具体的には電圧フィードバック方式のパワーアンプでは必要な再生帯域のゲインを維持して、超高域の周波数特性を落とす(位相補償)ことでかろうじて、実用化できています。真空管アンプではNFBループにコンデンサー時定数、出力トランスが入っているので、発振安定度は悪化し、位相補償することでそのアンプの音質が劣化してしまいます。故、上杉氏はNFB量14dBくらい限度という持論で、私も支持します。

半導体アンプは直結回路ですから、すぐ感知できる音質劣化はないものの、位相補償を施しても、どこか音質がイマイチということで、NFB量50~60dBくらいが限度と認識している設計者が多いようです。その面からも著しく増幅度の低いアンプは販売されていないことをみても分かります。市販アンプ自体の増幅度は20dBから30dB、大きくても38dB(65倍)くらいに収束します。

マスターズの考えるホーンドライバー用パワーアンプ

ちょうど、現在製作している上記使用目的のパワーアンプについて述べてみます。バランス増幅アンプで実現させると基本回路はZバランス回路を採用します。そして、このパワーアンプ部の増幅度を18dBとわずかに低くしました。NFB量を多量に増やして、増幅度を下げることはしていません。(この時のノイズレベルは80μV(LPF:80kHz)
そうして、トランス式パッシブプリアンプで高音質を得ているスーパーパーマロイコア採用のマッチングトランスを、パワーアンプとホーンドライバー間に設置することにしました。このマッチングトランスの巻線方法は1次/2次巻線を2本同時に巻くバイファイラー巻きを施して、かつ、巻線比は3:1としてあります。(【図4】参照)
ホーンに掛かる電圧は1/3に低下しますから、マッチングトランスによる増幅度の低下は9.5dBになり、このパワーアンプの仕上がり増幅度は18-9.5=8.5dB(2.68倍)となり、高効率ホーンドライバーを動作させるには具合の良い増幅度になります。ですから、プリアンプのボリウム位置は少し回して大音量になることなく使いやすくなります。(0.283÷2.68≒0.11V入力で、90dBの音が出てくる。)そして、ノイズレベルは80μ÷3≒26μV(LPF:80kHz)と超低ノイズのパワーアンプができます。(【図5】参照)
さらに良いことに、ホーンドライバーのインピ―ダンスは8Ωですから、パワーアンプの負荷インピーダンスは8×3×3=72Ωなります。このパワーアンプは負荷抵抗72Ωなりますから、パワーデバイスに流れる電流が同じ分だけ減少し、MOSFETのリニアリティ(ひずみ)がアイドリング電流を増やすことなく改善されるAクラス動作になっています。
最大パワー電圧はトランスなしの直結条件では8Ω/14V出ますから、計算上14V÷3≒4.67Vになりますが、負荷抵抗が大きくなる分、アンプ電源供給電圧の低下が少なくなるので、実際は5V以上(3.12W)出ます。
パワーが下がった分、ホーンドライバーにとって安全になり、さらにマッチングトランスによりDC成分はホーンドライバーには加わりませんのでさらに安全になります。
もちろん、そのサウンドはTANNOYアーデン(93dB効率)で聴いてみました。混濁感は全くなく、澄み切ったサウンドが出てきました。
まだ、実験していませんが、電源をバッテリーにすればさらに素晴らしいサウンドのアンプになるでしょう。
最後に、アンバランス増幅で制作するときは、Xカレントアンプを採用すれば、同等の優れたアンプができると思います。その費用はバランス増幅アンプに比べてお安くなります。
ニア・フィールドで聴きたい方にもお勧めです。(【図6】参照)

【図1】パワーアンプとSPの接続

【図1】パワーアンプとSPの接続

【図2】パワーアンプ、ホーンドライバ、リスナーとの関係

【図2】パワーアンプ、ホーンドライバ、リスナーとの関係

【図3】Zバランス増幅アンプとスピーカの関係

【図3】Zバランス増幅アンプとスピーカの関係

【図4】Zバランス増幅アンプとホーンドライバとの間に挿入されるマッチングトランス

【図4】Zバランス増幅アンプとホーンドライバとの間に挿入されるマッチングトランス

【図5】ホーン、ドライバとリスナー位置による音圧との関連

【図5】ホーン、ドライバとリスナー位置による音圧との関連

【図6】Xカレントアンプによるホーンドライバを構成する方式

【図6】Xカレントアンプによるホーンドライバを構成する方式


フルバランス増幅ステレオプリメインアンプ“MASTERS AU-999ZB/AC”の電気的性能とパフォーマンス

経緯と概要

これまで、アドバンストZバランス回路搭載アンプは、フルバランス増幅ステレオパワーアンプ“MASTERS BA-999ZB/A”,フルバランス増幅モノラルパワーアンプ“MASTERS BA-999ZB/MA”で好評をいただいております。
新製品として、この回路を搭載したプリメインアンプを発売致しました。
ご承知のようにフルバランス増幅ステレオプリメインアンプ“MASTERS AU-999ZB/AC”は完全バランス増幅アンプ、パワーも30WとMASTERSアンプとして、それなりにハイパワーです。
電源部はメイン電源がL/R、2トランスによるバランス電源となって、パワーステージに電力を供給しています。プリドライブ(電圧増幅)段は専用の別電源、トータル3電源トランス方式となっています。
内部は大型ヒートシンク2個、3トランス、ケミコン、ダイオード、4連ボリウム等でぎっしり詰まった充実の内容です。
また、形状はセットしやすいように幅の狭いスリムタイプ形状のスタイルになっています。

電気的性能

周波数特性、ひずみ特性、共に素晴らしく、ワイドレンジ、低ひずみとなっております。また、残留ノイズは増幅率が23dBあるにもかかわらず、120μV(LPF:80kHzフィルターのみで測定)と低く、さらに、DC安定度は抜群で変動しません。(サンスイXバランスでは、3段増幅回路であるので、どうしても、3段目のDC変動は少しあります。)
スルーレートとは高域周波数において、どこまで再生できるか、高域パワーバンドを示すもので、むやみに高くする必要はありません。但し、スルーレートがものすごく高くても安定にNFBが掛かるというのは優れたアンプ回路ということができます。電気回路ではNFBを深くするとスルーレートを高くすると発振安定度が低下します。
AU-999ZB/ACは、半導体アンプとしては少量NFB(30dB程度:通常の半導体アンプでは50-60dBもかける)、比較的高いスルーレートを得ることができています。
結果的にモノラルアンプのBA-999ZB/MAと同等な性能を得ています。

そのパフォーマンス

最近、出来上がったAU-999ZB/ACを、エージング兼ねて聴き始めました。まず、気が付くのがサウンドの分解能の高さです。オーディオ/音楽信号が多量にインプットされても、まったく混濁せず、それぞれの音楽情報が聴き分けられます。また、改めて、音楽情報が持つパワフルさを感じ取ることができます。また、少しだけ寒色系と感じられるのは、MOSFETがこれまで採用していた東芝2SK5405/J115からルネサス(旧日立)2SK1059/J160になったこともあるのでしょう。
東芝、ルネサスのMOSFETは電気的性能にはほとんど同様ですが、製法、ペレット構造が異なるので、微妙にサウンドは頃なるようです。ちなみに、私の感じ方では、東芝は華やかなサウンドに聴こえます。

AU-999ZB/ACはジャス、ロック系音楽ではパワフルに、クラシックでは細部の音を聴きとりながら、パワフルに聴けます。バロック、ギター等に歯切れと清澄感が重要な小編成音楽も充分すぎるほど楽しめます。

BA-225MOSy等のバランス増幅アンプのアップグレード

アドバンストZバランス増幅回路へのアップグレードも受け付けております。
是非お試しください。さらにフレッシュサウンドが楽しめます。


アドバンストZバランス回路アップグレードユーザー様のご感想

フルバランス増幅モノラルパワーアンプ“MASTERS BA-999ZB/M”から、アドバンストZバランス回路へアップグレードされたユーザー様のKさんから感想をいただきました。

匿名での掲載許可をいただきましたのでご紹介いたします。

アドバンスト型に改良して頂いたBA-999ZB/Mですが、目を見張るほどの絶好調となりました。
低音から高音まで緻密でスムーズ、高解像度ですが変な強調感はありません。もともと弦楽器は苦手と思っていたスピーカですが、弦楽四重奏が普通に落ち着いて聞けます。20年弱使ってますが、初めての感じです。歌もしっとりと良い感じです。でもやっぱりジャズ系の音楽がぴったりです。
使うこつとしては、変に凝った装置と組み合わせない方が良いと思いました。他の装置の癖をあからさまに出すような気がします。

Kさん!ユーザーレポートをいただき、ありがとうございます。
開発者たる私からのコメントは、自己陶酔的にならないように規律を持って記述しておりますが、ユーザー様から、率直な感想を頂き自分では気がつかなかったサウンド要素を発見した感じがあります。


アドバンストZバランス回路&“本当のサウンド(原音)とは何か?”

アドバンストZバランス回路にアップグレードのリクエストが4セットあり、本日、4セット目のアップグレードが完成して、発送致しました。
当初は自己陶酔ではないかと、また、1台だけ上手くいったのではないかと思ったりして、アップグレードを完了しては、ヒアリングで確認して参りました。
4セット、トータル8台でのパフォーマンスがどれも期待したどおりの良好、いや、素晴らしいサウンドになったと思っております。
特に、スピーカーボイスコイルを両側から完全にグランド(アース)に束縛されることなくパワフルにドライブするサウンドは、やはり、従来のハーフブリッジサウンドとは異なり、別次元のように感じております。
従って、フルバランス増幅モノラルパワーアンプ“MASTERS BA-999ZB/M”(モノラル)は、近々、アドバンストZバランス回路搭載した新製品にリニューアルする予定です。
また、フルバランス・パワーアンプ“MASTERS BA−225FB/MOS”,インバーテッド・フルバランス・パワーアンプ“MASTERS BA−225FB/MOSy”(販売終了モデル)機種のZバランス回路へのアップグレードも受け付けます。

ところで、話題が少しずれますが、ここ2年、クラシックコンサートに良く出掛けております。サントリーホール、ミューザ川崎、池袋芸術劇場、墨田トリホニーホール、初台オペラシティ、文京シビックホール、所沢大ホールなどでクラシックコンサートに行っています。
そもそも、人間の知覚は90%以上、視覚情報と言われています。だから、コンサートはさすが!良い音、感激!と言っても、それらは指揮者やオーケストラのみなさんの動き等の視覚情報に相当影響されているはずです。
私は、オーディオ的観点から、コンサート会場で、視覚情報が入らぬように目を閉じて聴く時間を設けています。
ところが、私の耳の形状は平らで指向特性がブロードです。どうしても、周りの方の息使いが聴こえてしまいます。
そこで、なるべくDレンジ(大きなサウンドが聴こえる)の大きくなる、前のほうの席で聴くことにしています。
そのような状態で聴くと、自分の工房と目を閉じて聴くコンサートサウンドとは一概にコンサートサウンドのほうが良いとは限らないことが少なくないことに、近年、気が付きました。また、コンサートサウンドとオーディオサウンドとは“けっこう違うな!”とも感じます。
特に、間接音、残響音はずいぶん違います。
意外とコンサートサウンドは間接音が少ないとか、貧しく聴こえることがあります。これは、2000人くらいの人員が大きな吸音材になってしまうからとも考えています。従って、短絡的に言えば、ライブ音源はセッション音源に負けているのかも知れません。
と言うのは、3年前、文京シビックホールで、出演している友達から、“オペラ”アイーダ“のゲネプロを聴きに来ないか?”と言われ、出かけました。
入場してみると、立ち会っている方々は30名ほどでした。
あまりうまくないオケでしたが、音が出てびっくり、清らかなストリングス、咆哮するブラスセクション、特に、アイーダトランペットはホール全体に響きいってびっくりでした。これがセッション録音の良さかなと感じつつ、その日は、充分サウンドに浸って帰りました。なぜなら、セッション録音のときの録音施設(ホールを含む)は御客を入れません。

さて、本番に行きました。
確かに、出演者、オケ、指揮者の皆さん、力演でした。けれども、昨日味わった、浸み渡るような素晴らしい響きは消えていました。

永遠のオーディオの課題、“本当のサウンド(原音)とは何か?”という課題を突き付けられた気がします。

1950年代後半~1980年代にレコーディング場所として、最高とされたウイーンの“ゾフィエン・ザール”は、さぞかし、凄いサウンドで録れていたのではと思ってしまいます。
ワグナー“リング”録音セッションを記録したBBC製作の画像を見ると、DECCAスタッフがこのような最高の録音ができるのは、ここしかないと言っていました。そして、セッション録音ですと、マイクセットは理想的なところにセットできます。ちなみに“リング”録音では12本のマイクを使っていました。従って、指向性が強いゆえに、コンサートでは聴こえないワイドレンジサウンドが楽しめます。
かつて、オーディオの理想を追って、シェシールド・ラボはワンポイントマイクで、ダイレクトカットでクラシック録音レコードを作りましたが、そのサウンドは遠い感じのサウンドでした。一方、マルチマイクを使って録った、“I‘be Got TheMUSIC”のスタジオ録音は絶賛を博しました。

私は“リング”の全曲のレコードを買って、聴いて、コンサートサウンドとは異なる良さも感じています。コンサートサウンドとレコーディングサウンドは基本的に違うと言う感を強くしています。
コンサート会場で聴くサウンドも良いと思うし、オーディオサウンドにはコンサートサウンドにない細部のサウンドやフレッシュサウンドがあります。
昨今、クラシック音源が売れないので、ライブ音源のCD化、ハイレゾ化が多くなりました。これは、上記の理由で、良く聴こえないです。
そう言いつつ、11月には、コンサートには出掛けようと思っています。


新開発“アドバンストZバランス回路”のパフォーマンス

前回のブログで“アドバンストZバランス回路”(改良型Zバランス回路)についてご紹介したところ、早速、フルバランス増幅モノラルパワーアンプ“MASTERS BA-999ZB/M”ユーザーの方からの改造リクエストがあり、現在、2セット改造完了、来週、もう2セットを実施することになりました。

電気的には、残留ノイズが10dB近く下がり、S/Nが向上致しました。
更に、最大パワーが15%程度アップしました。
ひずみ・周波数特性は、これまでと同様に優秀です。また、DCドリフト安定度は、サンスイXバランスの3~5倍(DCドリフト変動が1/3~1/5)と優秀な性能となりました。

ところで、このアドバンストZバランス回路の具体化は、前回のブログに示したブロックダイアグラムにすれば何とかなると言うわけではありません。回路定数の決定、ゲインの設定、調整法、電源電圧の設定、入力インピーダンスなどなど、多くの検討を経て出来上がっております。その検討は電気的特性、ヒアリングによって、少しずつ、でき上がってきた感想です。今にして思えば!

さて、この新回路によるアンプのサウンド(音調)は、どんな感じかというと、文字表現でサウンド(音調)を伝えることは料理の味を表現するより難しいと思いますが、強いて言えば、リアル感を伴ったパワフル感、pppからffffに至るクレッシェンド、デクレッシェンド、の表現が本当にのびのびと表現しているように思えます。
また、ジャズボーカルを聴くと、表情が細やかで、かつ、表現が大胆に思い切って唄っているように感じます。
また、サポートするバックの低音、中低域の成分がリッチで分解能が優れて聴こえます。

なお、、視聴希望の方は、現在は猛暑で聴くのは大変ですので、9月になりましたらご一報ください。定員1名ですが、2時間程度はお聴きになれます。


改良型Zバランス回路の開発

Zバランス回路は、開発・製品化以来、好評をいただいております。
その後、さらなる発展を検討して参りました。
その具体化は以下のとおりです。

  1. パワーステージとプリドライブステージとの電源供給を分離、別電源方式としました。
    パワーステージは、スピーカーの電力を送り込むことが主たる動作です。
    パワーステージは、音楽のレベル変動により、スピーカーに送り込む電流が変動します。SEPP回路は、電源電圧が電流繁華のため変動し、パワーステージの動作に影響を受けますが、電源変動を受ける比率(電源変動除去率:SVRR)は60-70dB(1000~3000倍)くらいあり、音質に与える影響はほとんどないというレベルと言われています。
    一方、プリドライブステージは、パワーステージの電源変動による影響は差動回路、差動プッシュプル回路により、同じように、影響は受けにくい構成と言われています。
    けれども、上記ステージの電源供給は、回路的に分離したほうが完全にパワーステージのプリドライブ段への影響は断ち切れます。そこで、別トランスにより別電源を設置し、プリドライブステージには独立して供給する方式と致しました。
  2. パワーステージは、上記のように電源分離することにより、本来のバランスドライブの特長であるグランド電位に影響されないバランス電源とすることが可能となりました。具体的には、パワーステージ供給電源はグランドからはフローティング方式(サンスイのXバランスと同様)となりました。
    グランドに影響されないので、スピーカーに必要な電流を送り込む機能は、更に向上致しました。
  3. 音質上の効果は、更にのびのびしたパワフルサウンドになりました。また、より低域の再現がリッチになり、S/H比が向上した感じのサウンドです。
    事実、S/N比は6dB程度改善されました。
    なお、バッテリー電源供給方式の場合は、バッテリー電源は安定しておりますので、分離効果はそれほどありません。
  4. 改良型Zバランス回路を搭載したパワーアンプ“MASTERS BA-999ZB/A”を近々リリース致します。
    そして、これまでZバランスアンプをお買い上げのユーザー様で、上記方式へのアップグレードをお望みの方は、ご相談下さい。改造して新回路にアップグレードすることは可能です。

猛暑のなか、皆様の心身のご健康を願っております。

改良型Zバランス回路のブロックダイアグラム図
【改良型Zバランス回路のブロックダイアグラム図】


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